第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その1
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めた。
すると、近代的な機械音と共にテーブルの上に小型の操作パネルが姿を現してきた。
少なくとも、こんな機能は過去になかった筈・・・って言うか、原作でもこんな設備はなかった筈だ。
・・・多分―――
「・・・え? 何これ―――」
これには銀時自身も目を点にしてシュテルに尋ねる。そんな銀時を前にシュテルは黙ったままパネルを操作する。
一通り操作し終わった後、銀時の目をじっと見つめて――――
「単なる暇つぶしです」
と、答えた。
いや、暇つぶしで作るレベルの代物じゃないぞこれ。小学生の工作でパソコン作るようなレベルの話じゃないのこれ?
等と言う銀時の脳内の疑念やツッコミを一切スルーしてしまうシュテル。
果たして、彼女はボケ派なのか、それともツッコミ派なのか?
その詳細は未だ調査中ですのでこうご期待ください。
「どうぞ、お水とお茶とイチゴ牛乳です」
色々と問題点を抱えて脳内パンク寸前になってた銀時の目の前にコップ一杯のそれをそっと置く。
頭の良い読者様であればこの時点で気づくだろう。そう、置かれたのはたった一杯のコップだけだった。
あれ、おかしいなぁ。確か、シュテルはさっき『お水とお茶とイチゴ牛乳』って言ってた筈。
もしそうだったら普通ならコップが三つ並ぶ筈。それが何で一つだけ?
「お父様の要望通り三つ全て混合しました」
その時のシュテルの顔は何処かやり切った感満々な笑みを浮かべており、まるで子供が良い事をした後に親に『褒めて褒めて』とせがんでるようなそんな顔をしていた。
だが、目の前に置かれたそれはとても褒められた代物じゃない。
イチゴ牛乳と水とお茶をよりにもよってごちゃまぜにしてしまったのだから始末に負えない。
まぁ、仮に二種類だとしても頂けないのだけれど、今回は三種類混合されてしまっている。
流石にそんなのを飲みたいとは思えない。
幾ら大好きな食べ物とは言えそれを全て混合されたら流石に食べる気が起きないのと同じ意味だと思って頂ければ幸いです。
「どうしましたか? お飲みにならないのですか?」
「えと・・・シュテル・・・やっぱイチゴ牛乳だけで良いや。イチゴ牛乳だけくれ」
下手に濁すと何をするか分かったもんじゃない。此処はイチゴ牛乳を強調してそれだけを持ってきてもらう方が利口な考えだし、万が一変なのを持ってこられてもその時は多分そのままのイチゴと牛乳を持ってくるのだろうからまだ安心できる。
「イチゴ牛乳ですね。分かりました」
シュテルは委細承知と言った風に軽くうなずき、再度パネルを操作し始める。
今度は、部屋の真ん中にある応対用のテーブルとイスのあるスペースが丸々床下へと引っ込んでいき、その代わりに姿を現したのは
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