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駄目親父としっかり娘の珍道中
第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その1
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その事がはやての耳に入ってしまったらしく、今度は二人揃ってはやてに大目玉を食らってしまった。
 それで、罪滅ぼしと言う名目の下、銀時にせめて飯でもおごってやれと言う主のご命令をこうして実行に移している次第だったりする。
 そんで、銀時に何が食いたいかと訪ねた所「食い物よりも酒奢れ」と言う事になりこうして屋台でおでんを突くと言う事になったそうな。

「おぅい、親父ぃ! 熱燗も一杯。後今度はつくねとちくわ。後大根と卵くれ」
「ったく、ほどほどにしておけよ」

 言いながらザフィーラもまた諦めたかのように熱燗を煽る。ザフィーラ自身酒を飲まない訳ではない。一応古代ベルカ時代でも勝利酒を飲む位の事はあった。だが、この江戸で飲む日本酒や焼酎と言った類の酒はまた違った味わいがするので彼自身結構気に入ってはいる。
 それに結構飲みやすいので気が付くとどんどん酒が進んでしまい気づいた時にはへべれけになっていると言う危険性もあったりする。
 現に今彼が世話になっている真選組の局長もやけ酒とか言って一升瓶丸々一本飲み干した際にはぶっ倒れたと言う事例もある。
 気をつけねばなと、心に誓うザフィーラではあった。

「あんれれぇ、随分と珍しい組み合わせだねぇ」

 そんな二人の間に割って入るかの様に入って来たのはザフィーラに良く似た存在だった。
 彼と同じように主を持ち、その主の為に時に盾となり、時に刃となる存在。
 そんで、ザフィーラと同じイヌ科に属する使い魔でもあるアルフが突然二人の間に割って入って来たのだ。

「んだぁ、誰かと思ったらあの金髪娘の金魚の糞じゃねぇか! 今日はどうしたんだ? 本体は何処行ったんだぁ?」
「人を金魚の糞みたいに言うなっての! フェイトは今屯所で寝てるよ。んで、お腹が空いたんで屯所の冷蔵庫に手を付けるのも悪いと思ったんでこうして外に出たら良い匂いがしたんでこうして来たってとこなんだよ」
「あっそう、んじゃお前も食ってけよ。今回は其処に居るしかめっ面犬野郎が奢ってくれるからよ」
「だから犬じゃない! 守護獣だっての」

 そうは言うザフィーラ自身も相当酔っているのか少しムスッとしている。
 そんなザフィーラが面白かったのか、ニンマリとした表情でアルフがザフィーラに詰め寄る。何時もなら無関心で通せるのだろうが、今回は良い感じに酒が回ってしまっているせいか、ことのほか彼女に目線が行ってしまう。
 盾の守護獣も結局は雄だと言う事だ。

「なんだいなんだい? 何不貞腐れてるんだい? お姉さんに言って御覧よぉ」
「い、いや何でもない。お、おいくっ付くなよ」

 酔ってはいないのに酔っているザフィーラに絡んでいるアルフを横で面白そうに眺めながら酒を呑む。
 第三者ってのは気楽で良いもんだとこの時の銀時はそう
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