101部分:イドゥンの杯その七
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揚陸艦等もな」
「畏まりました」
「頼めるか。金はあるのだが」
「無論です。今すぐにでも」
その声からは嘘は伺えなかった。どうやら本当に持っているらしい。
「お任せ下さい」
「わかった。では頼む」
「そしてそれとは別に贈り物があるのですが」
「贈り物?」
「はい」
トリスタンの目が動いた。パルジファルはそれを見越していたかの様に声を出した。
「悪いが財産の類は」
彼にはそういった欲はあまりなかった。元々生活的には恵まれた環境にあるし個人としても清潔な部類の人物だったからである。
「いえ、財産の類ではありません」
だがパルジファルはそれを否定した。
「では一体何か」
「戦艦です」
彼は答えた。
「一隻の戦艦を。陛下に御贈りしたいと考えております」
「戦艦をか」
「左様です。如何でしょうか」
「それはどの様な戦艦なのだ?」
贈るというからにはどれだけのものか。興味を抱いた。その言葉から相当な自信が読み取れる。だからこそパルジファルに尋ねてみたのである。
「最新鋭艦です」
パルジファルは言った。
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