暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2028話
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肉のたれを使ってるし。
 ともあれ……見ただけで美味いのは分かる。
 ……見た目だけで味は駄目という可能性もあるが、少なくてもこうして見ている限りでは間違いなく美味いと思える料理だ。

「さて、じゃあ食べましょうか」

 そう言い、ちょっと早い夕食を開始する。
 いや、午後6時ちょっと前だし、別に早くもないのか?
 ともあれ、TVでやってるニュースを見ながら、俺とゆかりは食事をする。

「何て言えばいいのかしら……こういう古いアパートで、夕日を浴びながらTVを見て食べる食事って……昭和って気がしない?」
「……言われてみれば、昭和っぽいか? それも昭和の末じゃなくて、中間くらい? もっとも、昭和にこういう大きな薄型TVの類はなかっただろうけどな」

 昭和のTVといったら、当然のようにブラウン管のTVだろう。
 そういう意味では、TVが思い切り違和感を生み出していた。
 いや、TVだけじゃなくて携帯とかもちょっと違和感があるか。
 そんな風に思いながら、肉じゃがを口に運ぶ。
 まだ出来たばかりでしっかりと味が染みてるという訳はないが、出来たてでジャガイモが美味いためだろう。ほくほくした食感がいい感じだ。
 牛肉やタマネギ、糸こんにゃく……どれもいい味を出している。
 どう? と視線で尋ねてくるゆかりに、俺は一言だけ呟く。

「美味い」

 その一言で、ゆかりには十分だったのだろう。
 嬉しそうな笑みを浮かべ……そして自分でも肉じゃがを口に運び、満足出来たのか、小さく頷いていた。
 そんなゆかりと会話をしながら、俺は楽しい夕食を終えるのだった。
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