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転生とらぶる
ペルソナ3
2028話
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……こうなればいっそ、巌戸台分寮に引っ越すのもありか?
 一番の不安要素だった幾月がいなくなった以上、もう巌戸台分寮に引っ越すのに忌避感はない。
 ただ、そうなると、半ば向こうに抱え込まれた……といった感じになるだけに、歴とした別勢力であるという事を考えれば……やめておいた方がいいのかもしれないんだよな。
 そんな風に考えていると、不意に携帯にメールが届く。
 誰からだ? と思って見てみれば、天田からのメールだった。
 珍しい……って訳でもないんだよな。
 俺がゲイ・ボルグを使っているという事もあり、天田からはそれなりの頻度で訓練に付き合って欲しいと誘いが来る。
 まぁ、大抵そういう時はメールじゃなくて電話でなんだが……
 そんな風に疑問を抱きながらメールを見てみると、今日の夜……午後10時くらいにちょっと会えないかという相談の内容だった。
 これがゆかりからのメールであれば、それなりに喜んだりしてもおかしくはないんだが……それが、天田からじゃなぁ。
 ただ、天田の相談となれば、槍の訓練の事か……もしくは、母親の仇、荒垣の事か。
 そうなれば、迂闊に断る訳にもいかないのは事実であり、了解というメールを送る。

「どうしたの?」

 丁度そのタイミングで、ゆかりがサンマの塩焼きを両手にそれぞ持って来た。
 2枚の皿があるという事は、予想していたがゆかりも夕食をここで食べていくという事なのだろう。

「天田から槍の事でちょっと相談をな」
「あー……なるほど」

 ゆかりも、俺が天田に槍の訓練をしているのは分かっているので、特に疑問に思う様子はない。

「あの子、ちょっと頑張りすぎてるような気がしない?」

 サンマの乗った皿をテールブルに起きながら尋ねるゆかりの言葉に、頷きを返す。
 それは、実際に感じていた事だからな。
 ゆかりの言葉通り、天田は少しでも自分の力を伸ばそうと頑張っている。それはいいのだが、頑張りすぎているというのが、俺にとっても不安の残る事だ。
 実際、美鶴からもその辺りを心配されていたりもするし。

「そうだな、影時間の前にちょっと会いに行く事になってるから、その時に話してみるよ」
「そうして。……さ、取り合えず夕食にしましょう。私の料理の腕をしっかりと味わって貰わないといけないしね」

 そう言い、ゆかりは台所の方に向かい、秋刀魚に使う大根おろしや肉じゃがの入った器、肉が入った野菜炒めに、炊きたてのご飯を装い、ついでに白菜の浅漬けを準備する。
 味噌汁は、秋らしくナメコの味噌汁。
 さすがにこの浅漬けはスーパーで買ってきたものだが、テーブルの上にある料理は、これぞ和食といった感じだ。……野菜炒めが和食に入るのかどうかは、微妙なところだが。
 しかも野菜炒めの味付けには焼
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