ペルソナ3
2027話
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どうやれば進化をするのだ?」
美鶴の言葉が向けられたのは、当然の如くゆかり。
実際にペルソナを進化させた以上、それはおかしな話ではない。ないのだが……
イオがイシスに進化した時の事を詳細に話す訳にはいかず、薄らと頬を赤く染めると、俺の方に助けを求める視線を向けてくる。
さて、正直なところどうしたものやら。
「あー……取りあえず、まだ完全に分かってる訳じゃないが、ペルソナってのは自分のもう1つの一面って感じだろ? だから、人間的に成長した……というのが、恐らくペルソナの進化の理由だと思う。まぁ、俺自身はペルソナを使えないから、あくまでもそう思うってだけだけどな」
こういう時にペルソナに詳しい奴がいれば便利なんだが……幾月は、何だかんだで優秀な人物だったのは間違いないんだろうな。
ただ、間違いなく何かを企んでいて、タカヤと共に姿を消した以上、当てに出来る筈もないが。
「ふむ、人間的な成長か。もしよければ、岳羽に何があったのか聞いてもいいか?」
「えっと、母さんとちょっと近寄った……かな」
それも決して間違いではない筈だ。
もっとも、本当にそうなのかどうかは、分からないな。
あー……でもああいうキスって意味では、別に今日の件が初めてって訳じゃない以上、恐らく母親の件で間違いないとは思うのだが。
「……そうか。不躾な質問だったな」
ゆかりと母親の関係が上手くいってないというのは、当然のように美鶴も知っている。
それだけに、母親の件をこうして聞いてしまったというのは、ゆかりにとって悪い事をしたと、そう思ったのだろう。
小さく謝る美鶴だったが、そんな美鶴に対してゆかりは首を横に振る。
「気にしないで下さい。今も言った通り、母さんとはちょっと近寄る事が出来たので」
笑みと共にそう告げたゆかりの様子は、無理をしているようには到底思えず、本気でそう言っているのが理解出来たのだろう。美鶴は安堵したように息を吐く。
「そうか。しかし……そうなると、ちょっと難しくなるな。人間的な成長と言われても、今すぐにはいそうですかといった風には考えられないだろうし」
その美鶴の言葉に、その場にいた者の多くが頷く。
実際、人間的な成長と言われて、自分が何をすれば人間的な成長になるのかは分からないというのは、間違いない。
……寧ろ、自分が何をすれば人間的な成長になるのかを理解している方が、普通ではない。
もっとも、何人かは恐らくこれではないか、と思うものがある。
そういう意味で一番分かりやすいのは、天田だろう。
天田の場合は復讐という、これ以上ない程に分かりやすい動機がある。
もっとも、その復讐を遂げる事で人間的な成長になる……というのであれば、恐らく俺は止めるだ
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