暁 〜小説投稿サイト〜
妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
妖精の尻尾へ
第1話 理解不能。記憶は何処。出会いは?あった
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、オレは知っていた。知っていたはずなのに―――――

それよりもこのオーラが出ている時点でおかしいはずだが、何故か恐怖はない。むしろ無くなった。
まるで、このオーラから出る力が自分を守るためにあると確信している様だ。
ただ、この力を使いこなせなければ意味はない。おそらく身体能力は何も変わってはいないだろう…

なら、力をつけておくべきだろうが…記憶がないせいかどうすればいいか分からない。
そもそも、本当に大丈夫なのかとまた疑問が芽生えてしまった。これでは前に逆戻りになってしまう。

ダメだ…早く、早く何かを考えないと。この恐怖から、不安から、一刻も早く開放されたい。

ならば、行うべき行動は一つ。



―――――この森から出る。そして誰かに助けを求める。
いや、修行するべきなのか分かるが、こんな災害が合ったような場所で修行するのもなんだし、
何よりも体が子供になっているせいかここに長居してしまえば精神が不安定になってしまう。ならば早くここから出るのが一番だろう。

そう思っているといつの間にかオーラが消えてしまった。
ならばそろそろ行かないと…行く所ないけど、手当たり次第だ。


涙を拭いてから早速行動しようとしたら、何かに抱き締められたような感覚を感じる。

なんなんだ、と愚痴そうになるもとりあえずこの正体を知らないと思って目を前に向けたら、

―――――オレとあまり変わらない身長の誰かに本当に抱き締められていたのを確認した。
あ、いや誰かってよりもこの人老人じゃねえか、しかも男性。なんでだって?だって頭少し剥げているし、髭も生えている。それも少し生えている白髪と同じ白髭…白ひげ?あれ、なんでこれは覚えているんだ?

妙なことを覚えていたということと誰かに抱き締められていることでどうやら安心感が出たらしい。
立とうと少し上げていた膝から力が抜けるが、それでも老人は力強く、けれども優しく抱きしめてくれている。
そして、嗚咽を零していたことで少し鼻から出ていた鼻水を引っ込むように鼻をすすると老人が口を開いてこう言い放った

「もう、大丈夫じゃ。君を不安にさせる孤独は来ない。ワシが、此処に居る。だから大丈夫じゃ」

―――――オレを安心させるための言葉だろうか、けれど言葉からは嘘を感じない。
いや、感じないってよりついてる訳ではない、と感が囁いてるから間違っていない、はずだ。
てかやめろよ、その言葉で軽く涙がまた溢れ出そうになるだろうが

「だが此処はあまり良い場所ではないのう…。どうじゃ、ワシと一緒にもっと楽しい場所に来んか?」

そして抱擁からオレの肩に手を回して、にかっと良い笑みを浮かべる。嫌だ、このおじいさんイケメン…?てか
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