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悲劇で終わりの物語ではない - 凍結 -
マシュの心象風景U
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きく息を乱していた。だが彼女の激しい闘気は収まらず、ウィスを変わらず好戦的な目で射抜いている。


─ははっ…ははっ!やはり私の目に狂いはなかった。お主の実力は想像以上だ!だがこれでは足りん。死闘の果てにこそ甘美な死があるというものだ!!─


─…。─

 対するウィスは何も応えることはない。










いつ以来だ…こんな高揚感は…!

こいつになら、ウィスになら───…

全力で戦ってもよさそうだ!!





──否、今のままではウィスに一矢報いることもできない

そう、今の自身の実力では。










 突如、スカサハは天に吠えるが如く雄たけびを上げる。

 普段の冷静沈着な様子をかなぐり捨て、スカサハはウィスに勝つべく更なる力を渇望した。

 これまで敵無く、無敗を誇ってきたスカサハ。
 だが今になって自身を軽く凌駕する存在、ウィスが現れた。

 ウィスの超越的な強さと現状のウィスに為す術無くやられている自身への不甲斐なさ。
 全力をもってしても足元にも及ばないウィスの絶対的な強さ。
 そして漸く現れた自身を殺すに値する強さを有した好敵手の存在。

 それら全てが今のスカサハを奮い立たせ、久しく感じていなかった高揚感と生の実感をもたらし、彼女の内に秘められた更なる力を呼び起こそうとしていた。

 



 途端、凄まじい魔力の嵐が周囲に吹き荒れる。
 スカサハの魔力が更に膨れ上がっていく。

 周囲の空間は彼女から放たれる途轍もない魔力の影響を受け、歪み、捻じれ、悲鳴を上げる。
 辺りは彼女の闘気とも呼ぶべき圧倒的な存在に圧され、萎縮していく。

 地が大きく割れ、大地が崩壊し、地割れが生じる。
 ウィスとスカサハの2人を除いた全ての存在が死滅し、崩壊していく。

 周囲一帯は燃え上がり、瞬く間に影の国が地獄絵図と化した。

 スカサハの魔力の高まりはこの影の国だけではなく、外の世界にまで影響を及ぼしていく。
 世界の人々が、英雄が、神々が彼女、スカサハの存在を感じ、戦慄した。

 この世界そのものが揺れ、悲鳴を上げているのだ。
 だがそれでもなおスカサハから放出される魔力は止まらず、その超越的な力を周囲へと波及していった。















─やがて燃え上がる業火の中から現れるスカサハの姿が─

 先程とは一線を画す存在感を放出し、その身に紅き闘気とも呼ぶべきオーラを纏ったスカサハがウィスの前へと現れた。

 莫大な魔力をその身に宿し、彼女の紅き髪をより際立たせるかの如く全身にその紅き闘気を纏っている。
 
 その紅きオーラが放
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