ペルソナ3
2026話
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「ええ。それに、どのみちイレギュラーシャドウと戦う時にはペルソナを召喚しないといけないんだから、隠してても意味はないでしょ?」
「一応、隠す手段はない訳じゃないけど……ゆかりがそれでいいのなら、俺は別に構わない」
イレギュラーシャドウの数そのものがもう2匹だ。
そうである以上、戦いになったらペルソナを召喚せずに、弓を使って遠距離から援護しているだけでゆかりは自分の役割を果たしているだろう。
ゆかりが使っている弓も、以前と比べるとかなり強力な物になってるし。
……もっとも、ゆかりは現在最強のペルソナ使いだ。
そんなゆかりがペルソナを召喚しないで戦うとなれば、色々と違和感を抱かれるだろうが。
それでも、残り2匹であれば、どうとでもなるのは間違いない。
だが、ゆかりはそんな俺の視線を向けられても、問題ないと頷いて口を開く。
「イレギュラーシャドウは強敵よ。アクセルが強いのは分かってるけど、いつもイレギュラーシャドウとの戦いでアクセルがいる訳じゃないでしょ?」
「まぁ、それは……そうだな」
実際、先月のイレギュラーシャドウとの戦いではタカヤの件もあって俺が戦闘に参加出来なかったし、今月のイレギュラーシャドウとの戦いでも、皆が別個に行動していた為に、下手をすれば俺が戦闘に間に合わないという可能性もあったのだ。
その辺を考えれば、いつでもきちんと戦う事が出来るようにというゆかりの姿勢は、好ましいものなのは間違いない。
「分かった。その辺は好きにすればいい。ただ、一応気をつけた方がいいとは思うけどな」
「……気をつけるって、何に?」
「チドリ」
「疑ってるの?」
「疑ってはいない。ただ、俺達はチドリの性格をよく知らない。今は順平のおかげでこっちに協力的だが、下手をすればタカヤに取り込まれる可能性はないとは言えないだろ?」
俺が見た限り、チドリの性格は受け身というか受動的というか……ともあれ、自分から積極的に何かをするようには見えない。
それだけに、タカヤ辺りに強く出られれば、特に抵抗もなくそれを引き受けてしまいそうな気がする。
もっとも、言う事を聞かせようとしてやって来たのが幾月だったら、それを無視して呆気なく殺してしまいかねないような気もするが。
そうなったらそうなったで、こっちにとっては嬉しい誤算という感じになるだろう。
「そう……言われれば、そうかしら? あら?」
首を傾げたゆかりだったが、不意に流れている音楽が変わったのに気が付いたのだろう。数秒不思議そうな表情を浮かべ……やがて、納得した表情で頷く。
俺もまた、ゆかりの視線を追って曲が変わったのが何を意味しているのかを理解する。
そう、現在キャンプファイヤーの行われている校庭では、何人もの男女が踊っている
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