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色を取り戻した世界。
そのなかをアラヤが包丁を持って進んでくる。
既に人の物じゃない叫びを上げ、目は血走っている。
「ヴェラァワワァァァァァァ!」
真っ直ぐ突き出された包丁を…
カキン!
左の掌で受け止める。
包丁を掴み…クシャリと握り潰す。
そして…
「お前は!お呼びじゃねぇんだよ!」
ボコォ!
アラヤの腹に、右ストレートを叩き込む。
内臓が潰れてるかもしれない。
アラヤはガクリと倒れ込んだ。
「お前…終わったな…」
この男は、もう、終わりだ。
保釈中に刃物を持って暴れたとなれば…十年は出て来れまい。
「なに、救急車は呼んでやる」
「すでに呼んだぞ」
速!?
後ろを向くと、黒雪姫先輩が抱き付いてきた。
「心配…したぞ…止める前にバーストアウトされて…私も急いでバーストアウトして…」
「すいません…。心配かけて…。
鋼の腕もいいものですね…好きな女の子を、護れるなら、義手になった意味もあるってものです…」
「………ばか」
遠くから、パトカーと救急車のサイレンが聞こえる中、俺と黒雪姫先輩は抱き合っていた。
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