十五枚目
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「クー・リ・アンセが…破られた?」
『そんな場合ではないぞ篝!
邪悪で強大な力が現れた!』
「んなこたぁ判ってんだよ!」
結界が壊されると同時に現れた大きな力…
光も聖も感じない…上級悪魔か邪神の類いだろう…
「チッ…」
俺は境内に転移した。
そこには大きく抉れた石畳があった。
抉れた中身は一部硝子化し、一部はまだ赤い光を放っていた…
「どうなっていやがる…」
いやぁぁぁ!
「ヴァーリ!?」
硝子化した石畳を見ているとヴァーリの悲鳴が聞こえた。
ヴァーリにはマーカーを持たせてある。
「ロスト!」
グルンと視界が周り…
目の前にヴァーリの首を掴んだ男が居た。
「ヴァーリを放しやがれぇぇぇ!」
俺はカンヘルで男を薙いだ。
男はヴァーリを放し、壁を壊して部屋の外に跳んでいった。
「無事か!?ヴァーリ!」
「う…けほっ…無事…だよ…篝……」
命に別状は無さそうだが…
「篝!ヴァーリ!」
母さんと姉さんが入って来た。
「母さん達はヴァーリを頼む!
俺はさっきの奴を追う!」
先程奴を薙いだ時にできた穴から外へ向かった。
外には先の男が立っていた。
大したダメージもなく平気そうだ。
「おい…テメェ…何者だ?姫島の縁者…ではないな…」
「僕ちゃん?僕ちゃんは…リリン…まぁ、言っても解らないよねぇ」
リリンと名乗った男は愉しそうに続けた。
「いやぁー!可愛い可愛い孫娘の様子を見に来たんだけどさー!なんかとっても幸せそうだったからさー!」
そしてありったけの笑顔でこう言った。
「壊したくなったんだ」
リリン…孫…ああ、そうか…貴様が…貴様がぁ!
「リゼヴィム・リヴァン・ルシファー!
貴様が!貴様がヴァーリを!」
<ある日ヴァーリの祖父がやって来た、あやつはヴァーリを一目見た瞬間、殴ったのだ、龍を、俺を宿しているからと…>
<やがてヴァーリの父は祖父に殺された、ヴァーリの目の前でだ!俺には何故そのような事になったのかはわからない、だが虐待されていたとはいえ目の前で父親が殺されたのはショックだったのだろう>
<ヴァーリは至ったのだ、バランスブレイカーを経ず、ジャガーノートドライヴに…>
アルビオンと初めて話した日。
あいつは俺に話してくれた…
「お前だけは殺す!例え俺が死のうとも!
貴様だけは殺すぞ!
リゼヴィム・リヴァン・ルシファー…!」
「うひゃひゃひゃひゃひゃ!
ねぇねぇ僕ぅ?何マジになってんのー?」
ひゃひゃひゃと下品な声を上げて嗤う奴を…俺は見据えていた。
「死ね」
ワームで奴を包
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