暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2025話
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餅にして欲しかったな。
 几帳面に切られているその餅は、スーパーとかで買ってきた餅で間違いないだろう。
 勿論、そういうスーパーとかで売られている餅も、一昔前に比べると大分美味くなってきている、らしいのだが。
 ともあれ、海苔で巻かれた餅は食べ歩きという意味では問題ない。
 これで海苔が巻かれていない普通の餅に醤油を付けただけだったりすれば、持ち歩くのにも面倒臭い事になっていたのは間違いないんだろうが。

「お?」

 餅を食べ終わった俺が、次に向かったのは体育館。
 色んな出し物が行われている場所だ。
 中には劇をやるようなクラスもあるらしいが、残念ながら今はやっていない。
 いや、劇は当然長い時間見なければいけないので、残念じゃなくて幸いながら……か?
 そんな風に考えている俺の視線の先では、有志なのか軽音部なのかは分からないが、バンドが歌っていた。
 そこそこ人気があるらしく、聴いている客達も歓声を上げている者が多い。
 バンドの歌が上手いのかどうか、正直なところ俺には分からない。
 元々、俺は歌とかについては詳しくないしな。
 ……それでも、シェリルの歌に比べれば明らかに劣るのは分かった。
 そもそも、学校の中で歌っているバンドと、銀河の歌姫とまで呼ばれるようになったシェリルとを比べる方が間違っているのだろうが。
 そんなバンドが終わると、次は有志による手品が披露されることになるが……こちらは中々にレベルが高かった。
 素早く手を動かすとか、そういうのだと俺は種をあっさり見破る事が出来るのだが、そういうのではない手品は種を見破るのも難しく、俺は十分に手品を楽しむ事が出来たのだった。
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