第8話 初めての魔人戦
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メェを噛み砕いてやらぁぁああ!」
地を更に大きく揺らしながらサテラに突撃する……が、サテラはさして慌てた様子は見せない。これが戦闘経験の差。如何に強大な力を持って生まれようが、サテラにとってはDDはまだまだ未熟。絶対的な余裕がそこにはあった。
「ったく、うるさいな……。だからサテラはお前が嫌いなんだ。やれやれ。ランスのヤツもなんでこうも……っとと。流石にこの山の中じゃ不味いか……」
サテラは口をふさぐ様に手を当てた。
魔王の名を呼び捨てで呼ぶ……と言うのは無礼極まりない行為。でも、元々サテラは今でこそ魔王に従う素振りを見せているが、実の所どうでも良くなってる部分もあったりする。……でも 魔王と魔人は絶対服従なので、命令された以上は働かなくてはならないのが辛い所だった。
「シーザー、イシス。そいつを落とせ。下山だ」
「ハ。サテラ様」
「………」
シーザーとイシス。サテラのガーディアン。
その戦闘力はサテラに匹敵する程のものであり、たとえ使途であっても魔人DD程度であれば遅れは取らない。
魔人DDの衝突を正面から受け止めた。
「がああああああああ!!! イライラする! そこをどけどけどぇええええ!!」
「サテラ様ノ命令ハ、絶対!!」
「………ッ!」
ましてや2対1。
魔人DDが抗える筈もなく、そのまま突き落とされた。
「じゃあな。二度とここへは来るんじゃないぞ」
落下しながらも魔人DDは叫ぶ。
「がああああ!! イライラすんぜぇぇぇ!! サテラぁぁぁぁ、テメェも絶対殺してやるからなぁぁぁぁぁ――――……………」
軈て、完全に声も姿も届かなくなった所でサテラはため息をついた。
「まったく……、イライラさせられるのは、こっちのセリフだ。お前なんかの為にどうしてサテラがこうも命令通り動かないといけないんだ。戯骸といい、お前と言い……。まぁ どっちもランス…… 魔王様が嫌いな奴らだから仕方ない、か。はぁ、メンドクサイ」
サテラがDDを落としてくれたおかげで、大きなプレッシャーの1つが消えた。
「……こ、これってもしかして…… オレたち、助かった……?」
長田君がそう思ってしまうのも無理はない。
好戦的で、狂暴なのはDDの方でサテラの方は自分達は眼中になさそうだったからだ。
でも、その期待は淡く消える。
「で、お前らはなんなんだ?」
「ひーーっ! こっち見たぁぁ!?」
しっかり見られてしまっていたのだ。
エールはサテラの眼を見て応える。
「魔王に会いに来た」
サテラはそれを一瞥しただけで、ふんっ と息を荒げた。
「別にどんな用だろうとどうでもいい。……一応、命令の1つだ。ここは魔王様の領地
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