第8話 初めての魔人戦
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ある以上きっと抜け道はないと思うよ。だって、あったら門の意味ないし」
「うっ…… 言われてみればそりゃそうだよな……。わざわざあそこに門つくるくらいだし、抜け道のありそうな場所じゃない……よなぁ」
エールの説得力ある言葉に、うんうん頷きながら納得する長田君。
でも、冷静に考えたら思うところが長田君にはあった様だ。
「って! 判ってたなら言えよ! 最初から!」
「……と言うかさ。ボクやロッキーさん。アームズさんよりも先々に行ったの長田君なんだけど」
「ぅ……。でもよぉ! それを止めんのがエールなのっ! ソウルフレンドとして当然なのっ!」
エールは理不尽な事を言われている……と思い抗議するよりも先に手が出た。
勿論、暴力の類ではない。ただ、なみなみ注がれている味噌汁を長田君の頭の上に置くだけだ。
「ふぉぉぉ!! うわわ、あ、あちっ、あちちっ!! ちょっ、あぶなっ! ば、バランス……むずっっ!? わ、わるかった、オレがわるかったー、これ退けてーーーっ!」
なみなみと注がれている味噌汁に加えて、非常に足場の悪い山道。零さずにキープしきる事など出来る筈もなく、長田君のヘアーが味噌汁で濡れる事になってしまって、早々にギブアップした。
ある程度したら満足したのか、エールはそれを退けてあげた。
「あちち……、酷い目にあった。偏にオレが結構理不尽なこと言ったのは判るけど、エールの方がひどくね?? あー、オレのナイスヘアーがぁぁ……」
さっさっと、髪を整える長田君。
その時だった。
「ふむ……。マズイな。もっと酷い目に合う事になる。これなら清十郎と共に来ていれば良かったか」
「……へ?」
「ど、どうしただすか?」
「?」
アームズの不吉な発言に皆の視線が集中する。
その時だった。
「全員! 後ろへ跳べっっ!!」
アームズは後方の坂道を指さし、指示を出した。
「うわわわわァァぁ!!」
「なななな、なんだすかかぁぁぁぁぁ!」
「わーーーっ!」
勿論 アームズが指示出して、そして息の合った連携プレイの様にチームでバックステップ回避! と出来る筈もない。全員が動いても無かった為、少々強引にだが アームズが全員を思い切り突き飛ばした。
ゴロゴロゴロ~と転がり落ちていくが、そのおかげで回避できたのだ。
「がぁぁぁぁぁぁ!!! ここかぁ!! ここが魔王の城かぁぁああ!?」
突如 直ぐ横の岩山の中から突き出てきた巨大な拳を。
「きゃーーーー!?!? 痛いけどそれどころじゃねーー。なにあれーーー!」
長田君が悲鳴を上げる。
突如現れたそれは、パワーゴリラを更に改造した様な数メートルはある体躯を持つ巨体の化け物だった。
恐らくは今の
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