七枚目
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と出来る筈だから…
俺は白銀の龍の双翼を広げる自分を思いながら、肩甲骨に意識を集めた。
何時もより温かくなる範囲が広い気がした。
でも、構わず翼を広げた。
バサッ!
「ほらね、俺の翼は白いけど天使の翼じゃない。
ツメが有るだろう?これが俺に宿る龍の翼さ」
彼女はとても驚いた顔をしていた。
「触ってみるかい?」
と言ったら彼女は恐る恐る近付いてきた。
「ほら」
と彼女に翼を差し出すと、ちょんっとつついたりした。
「もっと触っていいよ」
と言うと今度は撫で始めた、拙いけど優しかった。
「うう、ぐすっ…」
あれ、なんかまずった?
「ふぇぇぇ…」
「え、ちょ、な!」
ええ!なんでぇ!こっちが泣きたいわ!
「うぅ〜」
「え、え〜と…」
取り敢えず、ヴァーリを膝の上に抱き寄せてその上から自分ごと翼で包み込む。
「大丈夫?」
「うん…ぐすっ…」
落ち着いたみたいだ。
ヴァーリは人とのふれあいに飢えていたのだろうか?
俺はヴァーリの頭を撫でてあげた。
ヴァーリの髪はふわふわしてた。
「すぅ…すぅ…」
あれ?寝ちゃった?泣きつかれたのかな?
「ふぁ〜あ」
俺も眠くなってきたな…さっきありったけの光力使ったからかな…
ああ、ねむ…ぃ………
side out
side AZAZEL
「つーわけだ。あの子は一度悪魔から引き離した方がいい」
あの子…二日前雪の日に出会った幼い少女龍を宿したが故に愛を奪われた子供。
「それは理解している。
あの娘、貴様が育てる気か?」
っかー、そこなんだよなぁ…
「バラキエル、お前の言いたいことはよく分かる…どうしよう……」
ぶっちゃけノープラン。
それを聞きにコイツの所まで来たのもある。
「貴様何も考えていなかったのか?」
篝に会わせに来たんだっつーの。
「怒るなよ…兎に角警戒してたから同い年の篝がいる此所に来たってのが本当の所だ」
「そうか…というかいきなり篝と二人きりだが大丈夫なのか?」
「何がだ?」
「そのヴァーリという娘の事だ。
篝はまぁ、光力がある。
年が同じならば悪魔に負けることは無いだろう…多分大丈夫だろうが…」
本当は篝の方が心配なくせによ…
「心配なら見に行くか?」
「いやしかし此処で我々大人が介入するのも…」
コイツは何時もこういう所で真面目だからな…多少強引だが…
「篝が心配なんだろ?なら見に行くぞ。
おら、立てバラキエル」
「うむ…」
確か此所が篝の部屋だったよな…
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