キムチ料理でホットな一夜に・その2
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。ニラに火が通れば完成だ。コツはキムチをしっかりと炒める事。キムチの酸味は加熱すると旨味に変わるから、しっかりと炒める事で味に深みが出るぞ。
「はいお待ち、お次は『牛肉のキムチ炒め』だよ」
アツアツの内に食ってもらおうと、手早く皿に盛り付けていく。まだ湯気が立つそれを頬張れば、口に広がるのはキムチの程よい酸味と辛味、そこに牛肉とシイタケの旨味が加わり、玉ねぎの甘みとゴマの風味がそれらを纏めあげる。
「美味い!」
「本当に美味いのう」
「だろ?キムチの炒め物ってぇと豚キムチが定番だが、これも中々イケる」
ワイワイと料理をつつきながら酒を酌み交わし、笑い合う。上条一行のそんな姿を見ていると、何だか家族のような微笑ましさがある。
「そういや上条君、キミはケッコンしてるのか?」
「ぶふぉっ!?」
盛大にノンアルコールカクテルを吹き出された。
「ゲホゲホ……けけけ、結婚!?いやあの、俺まだ未成年ですしそういうのはまだ早いんじゃないでせうかと思いましてその」
「落ち着けチェリーボーイ」
「何か恥ずかしい断定されたよ!?」
「結婚じゃねぇよ。ケッコン……艦娘の能力を引き出すケッコンカッコカリの話だ」
俺がその話題に切り込むと、上条君の周囲の空気がピンと張り詰めるのが手に取るように解る。やっぱりな、本人は気付いてないが……下手すりゃ鎮守府の艦娘全員に惚れられてるなぁコリャ。
「ち、因みに大将は……その、ケッコン人数とか」
「あ〜……何人だっけか?金剛。多すぎるとイマイチ正確な人数の把握がなぁ」
「え〜と、今日の時点で93人デスね。もうすぐ3桁越えデスよー!」
「いよっ!このハーレム大王!」
「夜のホームラン王!」
「女の敵!」
「……女の敵は酷くねぇか?もう少し良い呼び名があるだろ」
やいのやいのウチの連中が囃し立てる。おいおい、どんどんノリがおかしな事になってきてんぞ?そんな光景を見て、上条一行は開いた口が塞がらない、とでも言いたいように口をパクパクさせている。
「ん、どした?鯉の真似かそりゃ」
「いや、だって嫁さんが90人以上って……」
「あのな、ケッコンったってカッコカリだぞ?カッコカリ。大本営がややこしい名前付けるからそんな妙な気分になるだけでな」
元々は錬度の上限まで達した艦娘を、更に強化する為の装身具として常に身に付けやすい指輪が選ばれて、そこに大本営の悪ノリが加わってあんな妙な名前になったせいで、大多数の提督が変に意識するようになっちまったんだ。それを考えると大本営のやらかした過失はデカい。
「でも、提督が事務的にケッコンしたとしても、艦娘の側からしたら意識するんじゃ……」
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