第四幕その七
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「君達が読むには少し早いかな」
「そうした作品ですか」
「ただ、オズの国で出ている本は誰が読んでもいいから」
どんな本でもです。
「だから君達が読みたいならね」
「大人向けでもですか」
「読んでもいいよ、大学にあるからね」
「それで、ですか」
「その時はね」
「わかりました、じゃあ読みたくなったら大学にお邪魔させてもらいます」
そうして読ませてもらうとです、カルロスは教授に答えました。
「その時に」
「ではね、今からね」
「はい、記念館からですね」
「その人のところに行こうね」
こうお話してでした、皆で記念館を後にして次の場所に向かうのでした。そしてこの日の夕方にでした。
皆は辺り一面に広がる物凄く広いジャガイモ畑の中に入りました、黄色い煉瓦道の左右一面にこれでもかとです。
ジャガイモ畑があります、その茎や葉の色がです。
紫だけでなくです、赤や青それに黄色に緑とです、オズの国のそれぞれの色です。このことには五人も驚きました。
「うわ、凄いね」
「紫だけじゃないんだ」
「オズの国の色全部あるよ」
「五つの色の畑がチェスの盤みたいになってて」
「モザイクみたいね」
「オズの国ならではよね」
トロットは驚く五人に笑顔で言ってきました。
「こうした畑も」
「はい、この畑は」
カルロスがそのトロットに尋ねました。
「あえてオズのそれぞれの色にしたんですね」
「そうなの、ギリキンの国にあるけれど」
「紫だけじゃなくて」
「五つの色全部にしたの」
「そうなんですか」
「お陰でカラフルでしょ」
「はい、嘘みたいに」
「それがオズの国じゃ嘘じゃないの」
そうだというのです。
「こうしてね」
「そういうことですね」
「一面同じ色じゃ何か面白くないと思ってね」
この畑を耕している人がというのです。
「それでなのよ」
「この五色にされたんですね」
「それもチェスの盤みたいにね」
それぞれ細かく正方形に分けてというのです。
「こうしてるのよ」
「そのせいで余計に奇麗なんですね」
「そうよ、じゃあ今からね」
トロットは自分達から見て右手にあるジャガイモ畑の向こう側を見ました、すると遠くに木造のお家がありました。
「あのお家に行きましょう」
「あのお家がですね」
「そう、この畑を耕している人のお家よ」
「トロットさんのお友達の」
「そうなの」
その通りというのです。
「あそこがね」
「じゃ今から」
「一緒に行きましょう」
そのお家にと言ってでした、トロット達は五人を畑と畑の間、チェスで言うと目と目の間のそのラインになっているあぜ道に案内してそうしてでした。
お家の方に案内しました、五人はそれぞれの色の畑を左右に見ましたが。畑を見てそれでこ
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