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俺の妹がこんなに可愛いわけがない〜とある兄と弟の日常〜
第一話『俺の妹と弟が仲良くなるわけがない』
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んな声を出させてるんだ?

 その時、携帯が鳴った。ディスプレイを見ると友達からだった。


「もしもし、なんか用か?………はぁ?ちょっと出てこいって今からか?…………わかったわかった、行くよ行けばいいんだろ。だけど、顔だしたらすぐ帰るからな」


 携帯を切り部屋着から外行きの服に着替える。そして、お袋に一言告げ家を出た。









 ◇◇◇◇◇









「たくっ、コンパの数あわせで呼び出しやがって!俺はそんなの興味ないっていつも言ってんのに…」


 日も暮れてきた頃、家路につきながらぶつぶつと文句を言う。
なんでも、俺がいると場が華やかになるんだとよ。


「ただいま〜………って何やってんだ?桐乃」


 家に入ると玄関で髪は茶髪、爪にはマニキュア両耳にピアス中学生には思えない大人びた雰囲気、顔は丸顔だが俺が言うのも何だがかなり可愛い。そんな我が妹、桐乃(14歳)が座り込んで何かを探していた。


「べ、別になんだっていいでしょ。あんたには関係ないじゃん!」

「まぁ、そうなんだけどな」


 そう言い残して桐乃はリビングに入っていった。残された俺は頭をひとかきして「はぁ〜」と溜息をつき靴を脱いで部屋に向かう。

 ちなみに先ほどの桐乃の態度が今の俺と桐乃の関係を物語っている。思春期のせいか俺や京介に対しては常にあんな態度……いや、京介に至ってはここ数年まともに話しているところを見たことがない。









 ◇◇◇◇◇









「俺、後でコンビニ行くけど何かある?」

「それじゃあ、アイスお願い」

「あ、俺も、ハーゲンダッツの新作を頼む」


 家族で夕食を食べている途中に京介が聞いてきたので頼む。最近出たんだよなハーゲンダッツの新作、何の味かは忘れたけど。


「そう言えばさ、友達が最近女の子向けのアニメにはまってて…確か、ほしくずなんとかってやつなんだけど」

「それって、星くずういっちメルルだろ?」

「そうそう、それそれ」

「なんなのそれ?」

「最近テレビでしている子ども向けのアニメだよ。俺の友達も何人か見ているやついるし、俺も何度かすすめられた」


 お袋が聞いてきたので答える。まあ、俺もそんなに詳しい訳じゃないけど…。


「そう言うのって、オタクって言うんでしょ?あんた達はあんな風になっちゃ駄目よ。ねぇ、お父さん」

「ああ、わざわざ自分から悪影響を受ける必要もあるまい…」


 親父は刑事をしているせいかそういうこととかにはかなり厳しく偏見を持っている。俺は、別にそこまでは思わない…だって、親父もお袋も
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