第一章
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駄目なアクセサリー
桜川美優の趣味の一つにアクセサリー集めがある、そしてその集めるアクセサリーのセンスも実によくてだ。
妹達もだ、よく姉である彼女に言っていた。
「お姉ちゃんのアクセサリーいつもいいわね」
「センスいいわね」
「奇麗なものばかりで」
「物凄くいいものばかりね」
「赤が一番多いけれど」
「他の色のもいいわね」
「アクセサリー好きだから」
美優は妹達に笑顔で答えた。
「だから買う時かなり選んで買ってるのよ」
「それでなのね」
「どのアクセサリーもいいのね」
「素敵なものばかりなのね」
「そうなの、どういったのがいいのか凄く考えてね」
そうしてというのだ。
「選んでるせいかしらね」
「というか最初からセンスいいんじゃ」
「そうよね」
「だからいいものばかりなんじゃないの?」
選んでいるのではなくこの問題ではないかとだ、妹達は言うのだった。
「むしろね」
「センスの問題?」
「それじゃないの?」
「動物や植物をモチーフとしたアクセサリーもあるけれど」
「そっちもいいしね」
「それもセンスじゃないかしら」
こう言ってだ、妹達は今美優が胸に着けているブローチを見た。それは赤い蛇のブローチだったが。
そのブローチについてだ、妹達はこんなことを言った。
「蛇って怖いけれどね」
「お姉ちゃんが着けてるそれは奇麗な感じね」
「宝石じゃないのに宝石みたいで」
「蛇もアレンジ次第でよ」
美優はまた妹達に話した。
「怖くなくてね」
「奇麗になるのね」
「そのブローチ神秘的な感じもするし」
「そうした風になるの」
「そうよ」
その通りとだ、美優は妹達に答えた。
「蛇だってね」
「他に虫のアクセサリーもあったわよね」
「蜘蛛だったかしら」
「あれもいいわね」
「そうでしょ、怖い気持ち悪いって思われる生きものでもね」
それをモチーフにしてもというのだ。
「アレンジ次第でよ」
「奇麗になったりするのね」
「そういうものなの」
「どんな生きものでも」
「そうなの、若し私がセンスがいいっていうのなら」
美優は妹達に笑顔で話した。
「そうした生きものもね」
「選んでいくの」
「そうしていくの」
「これからも」
「そうしていくわ」
実際にとだ、美優は答えた。そうしてお金に余裕があればそうしたアクセサリーを買っていくのだった。
美優のアクセサリーは数も種類も増えていったがそれでもだった、ふと祖母がそのアクセサリー達について言った。
「何かね」
「何かって?」
「あんた色々なアクセサリーを持ってるけれど」
それ等はというのだ。
「赤が一番多くて」
「赤が私のラッキーからだからね」
「蛇や蜘蛛もあるけ
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