第二章
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「凄い豪華キャストでしょ」
「そうみたいね」
「主役の人達だけでなくね」
「脇役の人達あで錚々たる顔触れで」
「演技も凄いらしいわね」
「五作全部ね」
「しかも映像や脚本もよくて」
美紀は映画にとって重要なこの要素の話もした。
「それでよね」
「まあ実際にね」
「そうしたこともいいみたいね」
「作品としての評価は高いのよね」
「凄い興行収入で今も評判高いし」
「そう、だったらね」
それならというのだ。
「観ようかしら」
「そうするの」
「本当にあのシリーズ観るの」
「ヤクザ映画だけれど」
「女の子だけれど」
「だから面白いならね」
それならと言う美紀だった。
「観るわよ」
「そうするの」
「本当に観るの」
「女の子がヤクザ映画って」
「そうするの」
「そうするわ」
こう言ってだ、それでだった。
美紀は実際にそのシリーズを自宅の近くのビデオショップでレンタルして家で観た、するとそれを見た母もこう言った。
「女の子がそのシリーズは」
「観るものじゃないかしら」
「ヤクザ映画よ」
こう言うのだった。
「それはね」
「お母さんもそう言うのね」
「そりゃ言うわよ」
母は娘に顔を顰めさせてまた言った。
「確かにあんた映画好きだけれど」
「ヤクザ映画はなの」
「戦争映画やカンフー映画や西部劇よりもよ」
美紀はこうした映画も観ているのだ。
「けれどよ」
「ヤクザ映画は」
「幾ら何でもないでしょ」
「面白かったらね」
美紀は母にまた言った。
「何でも観るわよ」
「それでヤクザ映画も観て」
「楽しむわ」
「やれやれね、ヤクザ映画なんてね」
母は娘に自分の考えを話した。
「結局はヤクザ屋さんの世界だから」
「碌なものじゃないっていうのね」
「最近かなり減ったけれどね」
「ヤクザ屋さんは迷惑なものよね」
「だからヤクザ屋さんよ」
答えになっている様ななっていない様な返事だった。
「そんな人達の世界観てもね」
「仕方ないっていうの」
「お母さんはそう思うけれどね」
「それでも面白いならよ」
美紀は美紀で自分の考えを話した。
「私は観るから」
「それで楽しむのね」
「もう五作全部借りたし」
シリーズ全作をというのだ。
「だからね」
「ちゃんと全部観るの」
「そうするわ、まあ噂では面白いっていうし」
美紀は借りる前にネットでの評価をチェックした、するとその評価は決して悪いものではないどころかかなりいいものだった。
「一作読んで面白かったら続きどんどん観てくし」
「面白くなかったら?」
「折角五作借りたし」
だからだというのだ、その場合も。
「観るわ」
「どっちも観るのね」
「それで面白かったか時間の無駄だ
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