第二話 英霊召喚
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嫌だ、あんな死に方だけは嫌だ。
(負けてたまるか…!)
俺はアニールブレードを強く握りしめた。
「ううううううおおおおおおおおおおお!!!」
二体のコボルド王に突っ込んだ。
どうしようもない状況かもしれない。
けど俺は死にたくなかった。
このゲームをなんとしてでもクリアして生きて帰る。
そう思って俺はスキルを発動させ黒いコボルド王に切りかかる。
「グ…ガアアアアアアアア!!」
だが赤いコボルド王がすぐさま反応し俺をカタナで切りつけた。
俺はそのまま地面に叩きつけられる。
「はあああああああ!!」
アスナも俺と同じように二体の王に突進する。
俺を吹き飛ばした隙を突き赤い王に剣を突きたてた。
けれどその攻撃も無駄だと言わんばかりに赤い王はレイピアを防ぐとアスナにカタナを振り下ろす。
「ぬおおおおおお!!」
アスナを切り捨てようとしたカタナはエギルによって防がれた。
この隙にアスナは赤い王に切りかかり、俺も起き上がり同じく赤い王に切りかかる。
「グ……!」
「あぁぁぁぁ!」
けれど黒い王も俺たちの動きを読んでいたかのように赤い王に切りつけた剣をガードし、そして俺たちを吹き飛ばす。
俺たちは地面に叩きつけられ剣も手から離してしまった。
「がああああああ!!」
エギルの方も赤い王の一撃を喰らい、そのまま後方へと吹き飛ばされる。
そして赤い王と黒い王は俺とアスナの方へと向き直るとそのまま刃を俺たちに向けて突進してきた。
もう無理なのか…。
ふと、そんな考えが頭をよぎる。
このまま相手してもただ無意味に生きながらえているだけではないのか。
もういっそ諦めてしまおうか。
俺は頑張った。
そう、頑張ったんだ。
でも叶わなかった。
それでいいじゃないか。
“本当にもういいのかね?”
何やら妙な声が頭に響く。
“自分は頑張った。でも敵わない。もう戦わない。本当にそれでいいのかね?”
何を今更。もうどんなにやってもあの二体には勝てない。無理なんだ。
“君は無理だと解ったらすぐに諦める人間なのか?”
無理だと解って行動する人なんていないよ。
“…そうか、ならば君はあの男の言ったことを蔑ろにする気なんだな”
……!!
“あの男は最後に何といったのかな?”
……
“君はあの男の最後の頼みを破り捨てるというのだな”
……
“君にとってあの男の言葉はそんなに軽かったものなのか?”
………ああ……そうだったな
“…………”
俺は約束を果たさなくちゃ。
“……立ちあがるのか”
ああ…俺はディアベルの頼みを
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