ペルソナ3
2023話
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そこは様々な仮装をした生徒達が開いている喫茶店だった。
それこそペルソナ世界でやっているアニメのキャラから、猫耳、犬耳……魔女という格好もいれば、メイド服や執事もいる。
「学園祭らしいと言えば、らしいんだろうが……」
「ふふっ、そうだな」
教室の中に入って中を見回しながら呟くと、美鶴はそんな俺の言葉に面白そうな笑みを浮かべてくる。
まぁ、この学園祭では金を稼ぐ事が認められている。
そう考えれば、この仮装喫茶はそれなりに狙いがいいのだろう。
もっとも、あくまでもメインは仮装という扱いで、食べたり飲んだりしている料理は出来合いのものを普通に使ってるだけにしか見えないのだが。
「ご注文はお決まりですかにゃん?」
猫耳と猫の尻尾をつけたウェイトレスが、そう注文を取りに来る。
少し……いや、かなりわざとらしい語尾だし、手が招き猫のような形を取っているのもあざといが、席がほぼ満席に近いという事は、それなりにこれが人気だという事なのだろう。
俺にはちょっと信じられないが。
ともあれ、適当に紅茶とケーキを注文する。
さっきクレープを食べたばかりだが、俺の場合はその辺りを気にするようなことはない。
ちなみに美鶴は紅茶とクッキーのみ。
美鶴の場合は、これからも色々と仕事があって大変なんだろうが。
……そう言えば、ゆかりのペルソナが進化した件は、美鶴に報告した方がいいのか?
いや、何だかんだと俺と美鶴は別の勢力という扱いなんだし、そう考えれば別に報告する必要はないのか。
もっとも、ゆかりが報告するべきだと考えれば、そのうち報告もするだろうが。
寧ろ、イオが進化したように、ペンテシレアもそのうち進化するのかが気になるな。
イオは結局どういう理由で進化したのかが分からなかったが。
最初は母親との関係が良好になり、ゆかりが精神的に成長したからか? と思わないでもなかったのだが……実際にイオが進化したのは、俺とキスをしているところを見られそうになって、それを何とか誤魔化してからだ。
そういう理由でペルソナが進化したというのは、ちょっと……色々と考えたくはない。
取りあえず、後でゆかりとその辺は口裏を合わせるというか、しっかりと話をしておくとしよう。
「アクセル、月光祭は楽しめているか?」
「ん? ああ、俺は随分と楽しませて貰ってるぞ」
「そうか、よかった」
美鶴がしみじみとそう呟いたのは、俺を月光館学園に入学させるのをかなり強引に進めたという自覚があったからだろう。
実際、月光館学園に通うようになってから、1日の大半が学校での時間となっているのだ。
俺が高校生活を楽しむ為に転入したのでなければ、恐らく……いや、確実に不満を募らせていただろう。
「アクセル達
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