第29話 イゼルローンへの道
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から、ヤンやワイドボーン両先輩じゃ駄目だからね。
帝国暦483年3月6日
■オーディン 軍務省
銀河帝国ではフェザーンからの反乱軍のイゼルローン要塞攻略作戦に対する帝国軍三長官の会談がもたれていた。
旧式の単眼鏡を掛けた軍務尚書エーレンベルグ元帥が会談を仕切っている。
「フェザーンからの情報だとまたぞろ叛徒共がイゼルローン要塞攻略を狙って侵攻してくるそうだ」
「その情報は確かなのかね?」
「情報部でも確認しているが事実とみていいだろう」
「戦力は三万〜四万程と情報が来ている」
「それならば増援を二万も送れば大丈夫であろう」
「ただ気になる情報がある」
「それは_?」
「うむ。トールハンマーの射程ギリギリの危険宙域を迂回し側方からミサイル攻撃で要塞外壁を破る作戦がとられるそうだ」
エーレンベルクの言葉にシュタイホフは反論する。
「なんと、しかしトールハンマーの射程は極秘のはずだ、叛徒共に判るとも思えんが」
ベヒトルスハイムがエーレンベルクの話を肯定した。
「いや、奴らとて馬鹿ではあるまい。四度もトールハンマーになぎ倒されていれば学習した可能性も否定できんよ」
「さらに、その穴に無気力化ガス発生装置を搭載した戦艦を突入させガスを充満させた後で、ローゼンリッターなる裏切り者共を先兵として進入させ要塞占拠を狙っているようだ」
「あの恩知らず共か!」
「良いではないか、それほど奴らが死に急ぐのであればそうしてやればいい」
「具体的には?」
「ミサイル艦を攻撃できる位置に艦隊の一部を遊弋させ潰せば良かろう」
「しかし万が一要塞に進入されたらどうする?」
「オフレッサーを要塞へ派遣すれば良いだけではないか」
「うむ、確かにそうだ、奴なら十分に撃退できるな」
「して叛徒共がイゼルローン回廊進入予定は?」
「この資料によると、5月15日前後らしい」
「そうなると、最初は回廊出口で小競り合いの後で要塞へ引きずり込めば良いな」
「早速準備にかからなければならんな」
4月2日オーディンから、ゼークト大将率いるイゼルローン要塞増援部隊大小艦艇二万隻余が出撃した。その中には、装甲擲弾兵総監オフレッサー上級大将の姿と共に装甲擲弾兵五万人が乗る輸送艦も追従していた。イゼルローン要塞は又血に塗られるのであろうか?
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