98部分:第十四話 騒がしい中学生その三
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第十四話 騒がしい中学生その三
注文するものを決めてからお店に入ります。それで三人で食べながら楽しく話をしていると。
「何かこのお店よさそうだよな」
「最近御前天理によく来るよな」
「そうか?」
急に騒がしい子がやって来ました。
「どうしたんだよ、今まで八木とか桜井で遊んでいたのに」
「この街ってよくね?」
私達から少し離れた場所に中学生に見える男の子二人が座ります。それで賑やかに話をしています。一人の子が結構背が高いです。
「いいか?あまり遊ぶところもないしよ」
「商店街だって長いし食う場所だってあるしさ」
「そんなの何処にもあるだろ」
「それだけじゃないんだよ」
その背の高い子の言葉は続きます。
「女の子だって奇麗だしな」
「御前の趣味だろ、それって」
「ああ、そうさ」
その子は悪びれずに答えています。
「そうだけれど悪いか?」
「いや、悪くはないけれどな」
「天理高校の人なんかさ。小さくて奇麗な人が多いし」
小さい。また嫌なこと話してます。
「僕あれだよ。学校は天理受けるよ」
「天理か?」
「奇麗な先輩多いし制服も好きだし」
制服も好きなんですか。地味な制服だと思いますけれど。
「ああ、制服は女の子のが好きなんだぜ。男はどうでもいいから」
「いいのかよ」
「詰襟なんか何処にもであるだろ?」
確かに。八条学園じゃ詰襟だけでも何種類もありました。あの学校は制服を好きに選べるので。それで私も選ぶのに考えました。
「そんなの別にどうでもいいんだよ」
「そうか」
「そうだよ。それにあの高校にいたら甲子園だって行けるしな」
何かそれで天理高校は凄い有名なんです。私はその間阪神が甲子園使えないんでどうにかならないのかしらって思う時もあるんですけれど。
「いい話じゃないか」
「けれどあれだぜ」
相方の男の子がその背の高い男の子に言います。
「天理は私立だぜ」
「えっ、そうなんか!?」
知らなかったみたいです。
「しかも宗教学校だしな」
「そういえばこの街って天理教の街だったよな」
「まあ宗教都市っていうらしいな」
どうもおみちのことはあまり知らない子みたいです。天理高校が公立だって思っている人も本当にいたりしますけれどこの子もでした。
「だからあの学校も天理教の学校なんだぜ」
「だから寮があったのか」
「ああ、そうだぜ」
相方の子がそう教えています。
「知らなかったのかよ」
「そうか、私立だったのか」
そのことに考える顔になっています。
「公立とばかり思ってたよ」
「あの瓦の屋根でか?」
思いきり突っ込まれています。
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