第二十四幕:のんびりさんの虹
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も、少しの距離だけみたいですけど」
凪咲「私も驚いたのですけど」
時崎「それって・・・大丈夫なのですか?」
凪咲「ええ! 主人の話では−−−」
七夏ちゃんのお父さん、直弥さんは、運転士にはなれない目の適性だという事を以前に聞いた。だけど、展示会で、一時的に列車を運転する事は、条件付きで可能らしい。その条件とは、機関区内の範囲、訓練線や保守線等である事・・・。なるほど、自動車の運転免許が無くても、私有地なら運転ができるという事と同じ理屈である。遊園地にある鉄道でお客様を乗せて運転するイメージだろうか。だけど運転するのは本物の蒸気機関車だということだ。その為、長期間の研修に参加していたらしい。凪咲さんも研修と聞いていただけで、詳細は聞かされていなかった様子だ。
七夏「今までは蒸気機関車の誘導とか、回転させたりする役だったのですけど、明日は運転士さんです!」
時崎「回転!?」
七夏「はい☆」
蒸気機関車の回転とは、転車台と呼ばれる線路が回転する場所に蒸気機関車を乗せて機関車の方向を変える事。蒸気機関車は進行方向が決まっているため、向きを変える必要があるらしい。
時崎「なるほど! なんか凄そうだね!」
凪咲「蒸気機関車の回転・・・今では、あまり見られなくなったわね・・・」
七夏「お母さん!?」
凪咲「昔、ナオがよく私を誘ってくれて『機関車が回るよ!』ってね♪ その当時、私はあまり興味は無かったけど、楽しそうなナオを見るのが嬉しくてね・・・」
七夏「くすっ☆」
凪咲「あ、ごめんなさいね。少しの距離だけど、ナオが運転士としての列車に乗車できるなんて思わなかったから」
時崎「いえいえ。俺も凄く楽しみになってきました!」
凪咲「柚樹君。明日は、改めてよろしくお願いいたしますね」
時崎「はい! こちらこそ!」
凪咲「それでは、失礼いたします」
七夏「お母さん、とても嬉しそうです♪」
時崎「七夏ちゃんもね!」
七夏「え!? そ、そうかな?」
時崎「俺は楽しみだよ!」
七夏「くすっ☆ あ、そう言えば柚樹さん! 昨日のご連絡で・・・」
時崎「連絡?」
七夏「えっと、MyPadに・・・」
時崎「ああ、メッセージの事か」
七夏「えっと、お返事の方法が分からなくて、すみません」
時崎「それは、構わないよ。お返事は昨夜に直接聞いたから! MyPadの使い方が分からなかったらいつでも訊いてくれていいからね!」
七夏「はい☆ 頼りにしてます☆ あと、アルバムのお手伝い・・・」
時崎「あ、そうだったね! じゃ、今からお願いしてもいいかな?」
七夏「はい♪」
俺は、七夏ちゃんにデジタルアルバムを見てもらいながら、コメントを考えて貰う。
七夏「えっと・・・柚樹さん?」
時崎「え!?」
七夏
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