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蒼穹のカンヘル
三枚目
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「まぁこの機械も造ってかなり経つ。
そろそろオーバーホールだな」

と言いながら機材を操作するアザゼル。

俺はふと思ったことを聞いてみた。

「ねぇねぇアザゼル」

「なんだ篝?」

「アザゼルって一番偉いんでしょ?」

「ああ、もちろんだ」

「じゃぁ何でわざわざ自分で出迎えしたり俺達の検査してるの?
部下に任せたらいいのに」

「確かにそうですわね」

姉さんも思ってたようだ。

「堕天使は天使や悪魔ほど数が多くないのさ。
つまり人員不足なんだよ」

「さっきの眼鏡の人は?」

「サハリエルか?アイツは神器は専門外だ。
俺をはじめとして神器を研究する奴も結構いるが、あいつらは自分の研究以外に興味ないからなぁ…」

喋っていると終わったようだ、俺はベッドから降りた。

「ん〜変わらずか…」

さっきと同じ結果なのか?

「どうしたのです?おじ様?」

「ん…篝に神器が有るのは確定だ…
で、この機材は神器があればその属性まで解るんだが…『聖』と『竜』の反応が出ているんだ。
前者は文字通り『聖』を武器にする物で後者は単純に『力』に干渉するのが一般的だ」

スターリングブルーとかトゥワイスクリティカルとかだな。

「何故にその二つが出るのはあり得ないのですか?」

「朱乃、篝、お前たち聖書は知っているか?」

「ええ、知っていますわ」

「うん」

たぶん次の質問は…

「なら失楽園のエピソードは解るか?」

「ええ、それに関係するのですか?」

姉さんは気づいてないみたいだ…

「姉さん、エヴァを騙して知恵の実を食べさせたのは誰?」

「篝、お前本当に5歳か?
でもまぁそういう事だ」

「?」

未だはてなを浮かべる姉さん。

「エヴァを騙したのは蛇に化けたサタン。
そしてサタンは竜でもあった。
だからキリスト教において竜は悪なんだよ。
わかった?姉さん?」

「そういうことですか…でも他の神話の竜という線は無いのですか?」

「神器を創ったのはヤハウェだ。
確かに異教の存在を封じた物も有るには有るが絶対数が少ない。
それに各神話の竜は殆どその存在が確認されている」

「それに竜は宝を溜め込むような強欲な存在だから、聖の力を持つことはないよ」

「よく知ってんなーこれはバラキエルの後継者も安泰だな」

おいおい…俺は何故か翼出せねぇってのに…

「篝、お前翼出せるか?」

にゃろう、人が気にしてる事を…

「無理、まぁでもいつか出せるようになるでしょ」

「無理だな。お前の堕天使の力は神器が押さえ込んでいる。
まぁ今のところ害は無いがな」

まじかよ…じゃぁどうすんの
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