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「ハルを…どうする気ですか!」
「ふむ…君はたしか…倉嶋千百合君だったかね?」
「ハルが昨日殴られたのは先輩のせいです!
なのにまたハルを晒し者にして…!
何が楽しいんですか!?」
あー…なんか盛大に勘違いされてるな…
「あー…えっと…チユ?」
「ハルは黙ってて!」
おぉ…怖い…
「少々意味がわからんな…私がハルユキ君の意にそぐわぬ事をしていると?」
「違うんですか?ハルはこういう風にじろじろみられるのが嫌いなんです!」
「ふむ…たしかにそうらしいな…だがソレを選ぶのは彼だ。
それとも君に口出しする権利があるのかね?」
「あります!私はハルの幼馴染ですから!」
いや、確かにそうだけどさ…
て言うかお前が一番注目集めてるじゃないか…
端から見たら俺を取り合ってるようにしか見えんぞ?
いや、まぁ、そんな自惚れ無いけどさぁ…
「ほう?幼馴染かね?ならば私の方がプライオリティは高いな。
噂はもう聞いてるのだろう?
私達は今からデートなのでな」
マジか…
て言うかいつの間にか恋人繋ぎになってるし…
「ではごきげんよう、幼馴染君」
「あのねぇ…世の中加速で解決出来ない事は沢山あるんですよ?
この後チユの機嫌を取るのは俺とタクとナツなんですからね?」
「む?タクとナツは誰だ?」
「タクはチユの彼氏、ナツは俺の妹です
よ」
「なるほど。それは悪い事をした。しかしバースト・リンカーの極意を悟るとはやるじゃないか」
はぁ…全く…この人は…
「じゃぁ、これから祝杯をあげようじゃないか。君の初勝利のな」
そう言って連れて来られたのはコーヒーショップだった。
座ると同時にケーブルを差し出される。
うん、もう慣れたな。
『で、わざわざこんな所で直結するって事は…やっと俺をバースト・リンカーにした訳を教えてくれるんですね?』
『あぁ、無論だ…』
そして黒雪姫先輩は、俺に今のBBの事を教えてくれた。
レベルキャップ…純色の六王…サドンデスルール…
そして…
反逆者ブラック・ロータス…
『黒雪姫先輩』
『軽蔑したか?私は目的の為なら君すらも切り捨てるやもしれん。
これ以上協力出来ないというなら、私を見捨てて構わない』
見捨てる?まさか…そんな、そんな事する訳無い…
『黒雪姫先輩…俺は、貴女が間違ってるとは思いません。
ゲームはクリアされる為にあるんです。
ALO事件というのを知ってますか?
二十年以上前…フルダイブ黎明期のゲームです。
そのゲームは違法なVR実験の隠れ蓑だったそうです。
無論エンディングなんて無かった。
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