第40話 暗躍する影
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はあの女が孤児院を再建してしまうじゃないか!そうなったらすべてが水の泡だ!」
あれ?この声どこかで聞いたような……そうだ!ダルモア市長の秘書のギルバートさんの声じゃない!でもどうして彼が……
「あの土地は市長が計画している別荘地を立てる重要な場所なんだぞ!せっかくあいつらを追いだせるチャンスが来たというのに……クソ!」
そ、そんな……今回の事件の黒幕がダルモア市長だったなんて……あんなにテレサ先生や子供たちの事を心配しているように見せておいて裏ではほくそ笑んでいたっていうの!?
「こうなったらあの女とガキどもには死んでもらうしかないようだな。事故に見せかけて魔獣でもけし掛けるか……」
「ふざけんじゃないわよ!」
あたしたちは階段を上がりギルバートたちと対峙した。
「き、君たちは……!?」
「あんたたち、最低にも程があるわ!そんなくだらない計画の為にテレサ先生やクラムたちを傷つけたっていうの!」
「どうしてここが……それよりもあのクズどもは何をしていた!?」
「全員眠らせていますよ。もっとも彼らもあなたにはクズなんて呼ばれたくはないでしょうがね」
「く、くそ……おい!お前ら!あいつらを皆殺しにしろ!」
ギルバードが黒装束達に命令をするが、彼らは動かずにこちらを見ていた。
「何をやっている!早くしろ!」
「……ここまでだな」
黒装束たちは何を思ったのか、あたし達ではなくギルバートに銃口を突き付けた。
「な、何をしているのよ!」
「動くな、一歩でも動けばこいつの頭を撃ち抜くぞ」
「ふざけんな、そんな三文芝居に騙されるか」
アガットがそう言うと黒装束はギルバートの右足を容赦なく撃ち抜いた。
「うぎゃあ!!」
「て、てめえら……!」
「我々は本気だ。こいつは所詮利害が一致しただけの赤の他人に過ぎない、故に殺す事にもためらいなどない」
「それともこっちの爺さんのほうがいいか?」
もう一人の黒装束が灯台守のおじいさんに銃を突きつけた。
「止めなさいよ!その人は関係ないでしょう!」
「ならばしばらくの間、階段まで下がっていてもらおうか」
あたしたちは仕方なく黒装束の要求通り階段付近まで下がった。
「ふふ、それではさらばだ」
黒装束たちはそう言うと外に出る扉から逃げて行った。
「おい、お前ら!そいつとレイヴンのメンバーは任せたぞ!」
「アガット!?」
アガットはそう言うと奴らが逃げて行った扉を潜っていってしまった。
「ど、どうしよう。ヨシュア……」
「……こっちには怪我人もいるし黒装束は彼に任せよう」
「そうね、今はできることをし
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