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悲劇で終わりの物語ではない - 凍結 -
|聖杯探索《グランドオーダー》開幕
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違いない。
 奴から漂うあの魔力は彼が使役していた魔人柱だ。

『そうか…外部と連絡がつかなかったのは外の世界は既に滅び、連絡を受け取る相手がいなかったからか…。』
「そんな…、レフが裏切り者だなんて…。」

 依存すらしていた男であるレフの実質的な裏切り者宣言。これまでカルデアにて多くの貢献をしてきたレフの言葉に誰もが驚きを隠せない。

 特に一時期依存すらしていたオルガマリーの動揺は凄まじく、今にも膝から崩れ落ちてしまいそうである。

「それにしてもマリー、何故君が生きている?確実に殺すためにわざわざ君の足元に爆弾を仕掛けたというのに。」
「…え?」

 レフからの殺害宣言にマリーは真顔になり、呆然とする。

 それもそうだろう。
 依存し、信頼していた人物からの文字通りの裏切り宣言。加えて彼女を殺した犯人は自分だと言っているのだ。

「まったくどいつもこいつも統制のとれない屑ばかり。加えて何故かロマニも生きている。不愉快極まりない…」

 オルガマリーを路上の石ころの様に冷たく見つめ淡々と語るレフ。その視線が彼女の心を鋭利な刃物の如く傷つけていく。

 奴は語る。



─レイシフト適正が存在しないオルガマリーが特異点にレイシフトすることができたのは適性の有無を左右する肉体が消滅し、魂と精神のみの存在であったため─



─オルガマリーの肉体は既に消滅しているのだと─



「まあ、折角だ。私も鬼ではない。最後に君の宝物を触れさせてあげよう。」

 聖杯により呼び出されるは真っ赤になったカルデアス。
 それが意味するは人類史の未来の消失。

 途端、オルガマリーはカルデアスに引き寄せられ、その体を宙へと浮き上がらせる。

 眼前に佇むは太陽やブラックホールと遜色なき存在であると言われるカルデアス。唯の人間であるマリーが触れてしまえばたちまち分子レベルにまで分解されてしまうだろう。

「いや─いや、いや、助けて、誰か助けて!わた、わたし、こんなところで死にたくない!!」

 今なおカルデアスに引き寄せらせがらも彼女は助けを求める。
 威厳も誇りもかなぐり捨てて、懇願する。

 それは正に彼女の深層心理に根付く、オルガマリー・アニムスフィアの少女の魂の叫び。

「やっと認められたのにっ!やっと自分に分け隔てなく接してくれる友達を得たのにっ!!」

 脳裏に浮かぶはこの特異点にて自身を所長として敬い、尽くしてくれたマシュと最後のマスターである立香の姿。

 そして今なお此方を見据えるウィスの姿─



─初めまして、私の名前は時風晃人といいます。これからよろしくお願いしますね─

─馬鹿にするわけがりませんよ。レイシフト適性やマスター適性が
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