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悲劇で終わりの物語ではない - 凍結 -
|聖杯探索《グランドオーダー》開幕
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リーグ、そして此度の事件の黒幕であるゲーティアの4名のみ─







─そう、ウィスの姿はどこにも存在しなかったのだ─







 帰還したのはウィスが常に有していた奇抜な装飾が施された杖のみ。
 担い手が存在しない今、杖に光は灯ってはいない。 

 今、その杖はスカサハが肌身離さず持っている。
 彼女は絶対離さないとばかりに、その身に杖を掻き抱いているのだ。

 ウィスにその命を救われたオルガマリーは日々カルデアの所長としての責務をこなしている。

 だがそこに覇気は無く、無理をしているのは一目瞭然であった。
 日々追われる仕事をひたすら必死に取り組むことで現実から目をそらしているに他ならない。







─人理修復後のカルデアにウィスの姿はどこにもなかった─







△▼△▼△







 世界の滅亡は余りにも突然であり、残酷であった。

 人理継続保障機関・カルデアにより人類史は100年先まで安全を保障されていた。しかし2015年、何の前触れもなく近未来観測レンズ・シバによる未来の観測領域が消滅。これが意味することはつまり─



──2016年人類滅亡──



 カルデアは急遽人類滅亡の原因を探ることを決意。観測できない未知の領域を探索すべく未だ実験段階の第六の実験を決行した。過去に発生した特異点の原因を解明、あるいは破壊する禁断とされる儀式──



──その名を聖杯探索(グランドオーダー)──



 人類史の存続を確実なものとすべくカルデアは運命と戦うことを決意した。しかし第六の実験である霊子転移(レイシフト)を決行しようとするも霊子転移(レイシフト)直前に起きた事故により失敗。世界中から集めたマスター候補が数合わせのために迎えられた一般人を除いて全滅。

 カルデアスは真っ赤に染めあがり人類史は何者かの手によって無残にも焼き尽くされた。瞬く間に中央管理室は死が蔓延する地獄へと変貌を遂げてしまう。その場に居合わせたDr.ロマニは原因の解明をするべく中央管理室を離れ、最後のマスターである藤丸立香とウィスの2人は瀕死の状態のマシュの手を握り続けた。







──システム レイシフト開始します。座標 西暦2004年 1月30日 日本冬木──







 藤丸立香とマシュ・キリエライト、ウィス、キャスパリーグの3人と1匹は燃え盛る中央管理室から霊子転移(レイシフト)により過去の冬木へと跳んだ。







──『特異点F 炎上汚染都市 冬木』開幕──







「な、これは…。」
「冬木の町が─。これが特
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