猫娘と雄英体育祭編
NO.028 思いは唐突に
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もね!」
「うんうん、わかるよー!」
芦戸と葉隠が二人でニヨニヨと笑みを浮かべながら(葉隠は透明だから判別できないがおそらく同じ顔だろう)成り行きを見守っていた。
「緑谷……お前のおかげで忘れていた事を思い出せたよ。ありがとな」
「そ、そんな! き、気にしないで! 僕のただのお節介なだけだから」
「それでも、だ……」
「う、うん……」
それでなんとか丸く収まりそうなところで、
「おい、半分野郎……残念だったなぁ」
「爆豪……」
「お前の家事情とか関係ねぇけどもうナメプなんかするんじゃねーぞ? デクなんかに悟らされやがって、てめぇ対策を考えていたのがこれでおじゃんだぜ」
「そうか……」
爆豪がそう話すがそれだけやはり轟の事を警戒していたための言葉だった。
そんな言葉を言われたのにどこか静かな感じの轟に爆豪は調子が狂う感じで口を開く。
「んだよ……? てめぇならもっと突っ掛かってくるもんかと思ったんだがな……」
「いや、今はどうしても考える事があるんだ。だからよ、それが解決したらお前とも本気で戦ってやるよ」
「お、いい面するようになったじゃねーか?」
どこか昔からの悪友みたいなやり取りに出久は見ていて「かっちゃんに轟君、なんか楽しそう……」と思う。
だが、そこで轟が爆弾を落とした。
「…………そういえば爆豪。確かお前は緑谷と幼馴染だったな?」
「あ? それがどうしたってんだよ……?」
「お前がいつまでも緑谷に対してそんな態度なら……先に行かせてもらうぞ」
「は……? どういう意味だてめぇ!?」
「さぁな……」
それですまし顔になる轟。
そんな話を間近でされた出久はまた「え? え?」と困惑する。
女子達はそれで「キャー!」と黄色い声を上げる。
そこにさらに核燃料を放り込むかのように、エンデヴァーがわざわざ生徒の観客席にまでやってきて、周りは先ほどまでの雰囲気もなりを潜めて少しの緊張感を漂わせる。
「焦凍、ここにいたか」
「…………んだよ? 俺に何か用か?」
エンデヴァーの登場にすぐに剣呑な雰囲気になる轟。
「なぁに、息子が負けてしまって情けの言葉をかけに来ようと思ったのだが、ふむ……気が変わった。緑谷出久といったな……」
「は、はい!」
「焦凍との試合前に君に対してテストベッドなどと言った事を今謝罪しよう」
「てめぇ! やっぱり緑谷にちょっかいをかけてやがったな!?」
「まぁそう怒るな焦凍。それも踏まえて緑谷。将来的に焦凍の嫁になる気はないかね? 君なら私も認められるぞ」
「うぇぇ!?」
出久はもうそれで盛大に顔を赤くさせてしまい、轟は轟で『個性婚』という言葉を連想させて、
「てめぇはどこまでも! 俺の将来は俺自身で決める! 緑谷
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