第6話 沢山の魔人
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時折喧嘩はするものの相思相愛と言って良い程仲の良い姉妹であり。……少々危ない関係? 近親相●をしてる様な間柄? と思ったりしてしまう様な光景が広がったりしてるとかしてないとかと意見が出たりするのだが、その真偽の詳細は省く。
今サイゼルとハウゼルが離れているのは 気まぐれに魔王ランスが別々に命令を下したからなのである。
「なんだとっっ!!」
「なによっっ!」
そんな喧嘩をしている2人。
ホーネットは漸く瞳を開かせると、小さくため息を吐いた。
「御止めなさい。2人とも」
「っっ!?」
「ご、ごめんなさいっ!」
ピタリ、と止まる所を見ると流石の一言だ。この中では一番年上はサイゼル。そしてサテラとホーネットは殆ど変わらない歳なのだが しっかりしたお姉さん、と思えなくない。
「少々頭を冷やしてからの方が良いかもしれませんね。サテラ、サイゼル。……この先はお2人に任せます」
ホーネットは踵を返した。
その行動に2人は驚くと同時に、自分達が悪かった、と罪悪感も感じられた。
「す、すみませんっ、ホーネット様っ! う、うるさくさせて、気を散らせてしまって……」
「あ、あぅぅ…… ご、ごめんなさい」
「けーー、なーさけない事この上ないなぁ」
「う、うっさい……」
いつの間にか、ひょいとサイゼルの傍へとやってきたのはサイゼルの使途ユキ。
いつもの毒舌でサイゼルに精神ダメージを与え続けているとホーネットが口を開いた。
「いえ。今回は2人に命令が下り、私にはありませんでした。これは気晴らしの散歩。ですから 気にしていませんよ。……たまには3人で歩くのも良い、と思ってます。楽しかった……」
「「「…………………………」」」
にこやかに笑うホーネット。
この時も、あまりの事態に2人とも……いや、毒舌使途のユキですら固まった。
ホーネットの笑顔を見たのは一体いつの頃か判らない。いつも気難しそうにして威厳を保つ様にもして、表情を緩める事はあっても、ここまでの笑顔を見せる事は無かったから。
それだけで、気分を害した、と言う考えは間違えている事に気付き、安堵するサテラとサイゼル。
「また、付き合ってくれますか?」
「あ、ありがとうございます! ホーネット様。勿論です!」
「わ、私も何時だって付き合います!」
「ケケケ。ホーネット様とハウゼルとどっちを取る?」
「え? それ、それは……、う、うぐぐぐぐ、そ、それは……」
「ケケ、ジョーダンだ」
色々とやり取りを続けながら、軈てサテラたちは下山していった。戯骸はシーザーやイシスと共に下へと落下していったから、合流できるのはもう少しかかるだろう。
『……魔人と使途、合
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