第6話 沢山の魔人
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辛い。と言うのが一般的な意見だが ゾロは特に気にした様子はなく、淡々と使用している。
戦闘でも攻撃すると解除されるが、一撃必殺、即暗殺が使える為 はっきり言ってチートな力なのだが 使用するのは逃げる時、諜報の時、隠れる時 などしか理由は判らないが使わないらしい。
ゾロは指をぱちんっ! と鳴らして魔法を発動。
徐々に輪郭が薄れ、軈ては完全に周囲の景色に溶け込んだ。
『さて……、ここは翔竜山。あの馬鹿が来る可能性だって0じゃないから早々に引き上げてもらいたい所だが……』
「……どうだろうな。簡単に引き上げるのなら、端からこの場所に来たりはしないだろう。……っと」
その時だった。
気配を上から感じられたのは。
即座に察知し、会話を止めて息を潜めた。流石に透明化していても 話をしていれば聴覚でバレてしまうから。 軈て ざっ、ざっ とこの山道を踏みしめる足音が聴こえてくる。複数の足音と圧迫される様な雰囲気。独特の魔力の流れを感じた。
感じたからこそ、移動を止め 直ぐ傍の大き目の岩に腰掛けた。移動をしたらこの場に何かがいる、と言っている様なものだから。
「ったく……。戯骸のヤツ。ザビエルが消えてから好き勝手動いてたと思えば、こんなにも魔王様に歯向かうとは……」
「仕様がないよサテラ。だってアイツ 魔王様を言うよりランスの事が好きなホモ野郎だし。魔王様は見るのも嫌って言ってたから追い返せただけでも十分だって」
ため息と呆れが混じった声も聞こえてきた。
『魔人サテラ、それにサイゼルか。サテラの方は シーザーとイシスがいた時点で此処にいるのは間違いないわな』
「………」
ゾロは、首を横に振り 声を出さず 念じる様に会話を繋げた。
『それだけじゃないぞ主よ。少々厄介な相手もいる様だ。……サイゼルは兎も角、サテラと一緒にいるのが特に厄介。我らの存在がバレでもすれば ミラクル以上に絡んでくる』
『……? あっ』
足跡が更に増えた。2人よりも後ろにいたからだろうか、少しだけ気付くのに遅れてしまっていた。足跡1つをとっても何処か気品さを携えており、そして 最初の2人……サテラ、サイゼルを 静かだが圧倒するだけの威圧感も持ち合わせていた。
更に包む様に周囲を浮遊する様々な色の球体。一切の隙が見えない所以がそれらの球体にあった。
――現在の魔人筆頭にして 最強の魔人ホーネット。
臨戦態勢である訳でもない。ただ歩いているだけだというのに、周囲に放つオーラは途方もない威圧感を含んでいる。サテラとサイゼルは まるで気にしていないが、同じ仲間だからの一言に尽きるだろう。有り得ない事だが、敵対する様な事があれば……同じ魔人であるサテラもサイゼルも含めたと
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