親子
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《フェアリーテイル》の魔導士・・・他のギルドを合わせても遠く及ばない敵の物量に目を見開いているメイビス。さらに彼女は、自らの回りにいる巨大な魔力の持ち主たちに背筋を凍らせていた。
「それは無理ね。下界の者がこの堕天使ヨザイネを倒すことなどできるはずがないわ」
「敵に大きな戦力は残っていないだろうし、私たちまで辿り着けないんじゃないかしら?」
灰色の髪をした少女と黒髪の少女がそう言う。二人とも勝ちを確信しているからなのか、イマイチやる気が見られない。
「ランディ」
「マリー」
そのすぐ隣では再会を果たしたディマリアとブランディッシュが言葉を交わしていた。
「捕まったんだって?ひどいことされなかった?」
「うん」
ブランディッシュに歩み寄るディマリア。普段は憎まれ口を叩いている彼女が突然、目の前の相手を抱き締めた。
「もうひどいこと言わない!!だから一緒にあいつらぶっ殺そう!!」
「・・・」
ディマリアは本当はブランディッシュのことを溺愛していた。ただ、素直になれない性格だからなのか彼女に厳しい言葉を投げ掛けていたが、命の危険に晒されてようやく素直になったらしい。
ただ、ブランディッシュはそれに困惑しており、言葉を失っている。
「陛下、16のうちこの場にいない8人は死亡が確認されました」
「うん。知ってるよ」
16を全員集めるようにとゼレフは指示を出していたようだが、それは叶うことはなかった。なぜなら半数がすでにこの世界にいないのだから。
「ティオス、君がやったんだね?」
「??それが?」
厳しい視線を向けてきたゼレフに対し飄々とした様子で答えるティオス。その彼の顔を見てメイビスは驚いていた。
(え・・・彼は・・・レオン?)
大魔闘演武で自らの予想を大幅に上回る実力を見せつけた少年と瓜二つな青年。それがどういうことなのかわからない彼女は呆然としている。
「ティオス、貴様には友という概念がないのか?」
真っ赤に変色した肌をしているオーガストの睨みはこれまでのそれとは比にならないほどに圧力を感じる。しかし、当のティオスはお構いなしだ。
「友?俺とお前らは利害が一致してるから手を組んでるだけなんだろ?そもそもお前らが俺らを仲間扱いしていないんだから、文句は言わせねぇぞ」
睨み合う二人の雰囲気はまさしく険悪。ピリつく空気だったが、オーガストがため息をついて視線を逸らしたためこの場は納まった。
「100万の兵、いつ見ても壮観ですわね」
「アイリーン」
ゼレフに歩み寄る一人の女性。彼女の魔力を感じ取ったメイビスは背筋を凍らせた。
「ユニバースワンの件は不問にしておく。むしろよくやってくれた」
「あら・・・お尻
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