猫娘と雄英体育祭編
NO.027 衝突する出久と轟
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はそれも見越して燃える爪を構えて、
「そう上手くはさせないよ!」
押し迫って上昇してくる氷山を出久はそのまま爪を振り下ろして一爪のもとに溶かした。
一気に氷が溶かされた影響で蒸気が発生するステージ。
地面へと着地した出久は速攻で轟のもとへと駆けた。
ただでさえ狭いステージの中なのだから出久の足ならばすぐに詰めることは可能だ。
だが、それでも轟は氷を展開して出久の接近を拒んでいた。
だが、先ほどよりも氷の出力の展開が弱まっていることに出久は気づいて、出久は足を止めて言う。
「…………轟君。威力が弱まっているよ? それに体も震えているよ? 個性だって身体機能の一つだから使い過ぎれば体が冷えてしまっていってしまう。だけど、炎を使えばそれを解決できるんじゃないかな……?」
そう話す出久の目は轟ばりに少し冷えていた。
「うるせぇ……俺はそれでも親父の個性は使わねぇ……」
「轟君……君の気持ちは分かるよ。でも、エンデヴァーだけに視線を集中してしまって僕達の事を正面から見ていないでしょう……? 気づいてる?」
「そんな事は……」
「そうだよ。だって、今も視線はエンデヴァーの顔色を窺うように観客席に向いている……轟君、お願いだから本気で戦って。僕の事を真っすぐ見てよ!!」
そう大声を上げる出久。
それを観客席で見ていた1−A女子陣はというと、
「ひゃー……デクちゃん大胆だね」
「……? 麗日さん、緑谷さんは轟さんにただ本気で挑んでほしいだけなのでは……?」
「ヤオモモ、ピュアか……。だけど周りで見ていたら捉え方はまったく違って見えるもんなんだよ」
「出久ちゃん、それを自覚して言っているのかしら? やっぱり魔性なのかしら……」
「いや、あれは天然だね。間違いない」
「聞いてて恥ずかしくなるねー」
と、出久の天然トークに気持ち恥ずかしくなっていたり。
そんな少し空気が変わっている中で、
「…………俺の心にずかずかと入ってくるんじゃねぇ!」
まだ轟は氷を展開してきて出久に放ってくる。
だが、威力が弱まってきている状態での氷など今の出久には交わすのは容易い。
だが敢えて出久は真正面から炎を手に宿して特攻を仕掛ける。
氷を溶かしながら前進してくる出久は轟にとって脅威に映るだろう。
そしてついに出久が轟に肉薄する。
爪ではなく拳を握って思い切り轟のお腹にボディブローを見舞った。
「ぐあっ!?」
それでステージ外へと吹き飛ばされていく轟。
だが直前でなんとか氷の壁を展開してリングアウトは免れた。
「くっ……なんでそこまで俺に炎を使わせたがる」
「僕はね。ずっと強くなりたいって思ってきたけど無個性でその夢は絶たれていた。だけど、個性が出て僕は力を得た。
そしてそんな僕
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