第28話 要塞攻略戦作戦準備中
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
的に同盟に残ったのはボロボロの艦隊とイゼルローン要塞だけになりますからね、結局は戦わないのと同じ事に成りますが、12個艦隊が残るのと1個艦隊ぐらいしか残らない差になるわけです」
「確かにそうなるな」
「従って帝国の圧政から民衆を助け出すというお題目さえ無ければ、イゼルローン回廊を閉塞させるのが一番早いんですけど」
「そうも言えんからな」
「確かに」
「少佐御苦労だった」
「では、失礼します」
シトレはリーファの帰った後で、彼女の言葉を反芻しながら考えるのであった。
宇宙暦792年3月2日
■自由惑星同盟 首都星ハイネセン ハイネセンポリス
ハイネセンの裏町のバーでバルサモ大佐とフォーク中尉が飲んでいた、暫くして大佐はトイレに行き、そのトイレの水タンクに持ち出してきた、補給物資と統合作戦本部からの注文を写したメモを沈めた。その後大佐は腹痛だと帰宅したのである。そのメモは素早く回収されフェザーンへ報告され、ルビンスキーの考えに考慮されたのである。
残されたフォークは、ホステスに煽てまくられて、愚痴を言い始めた。
「私は、士官学校でもトップだったのに、何故後方勤務本部なんだ!」
「フォーク様、凄いですわ」
「そうだろう、俺は凄いんだ。なのに統合作戦本部の連中は俺の作戦案を却下しやがった!」
フォークは誘導薬入りのブランディーを飲まされながら、少しずつ話していく。その結果ミサイル艦の側方攻撃関する情報もフェザーンに送られたのであるが、機密のはずのミサイル艦が出たのはリーファが囮として態と流していたからである。
帝国暦483年3月4日
■フェーザーン自治領 自治領主オフィス
ルビンスキーの元へ同盟軍の戦力が三個艦隊で、その他に無気力化ガスを求めているのを知り、艦隊数は想像の範囲であったが、ミサイル艦を使い、無気力化ガスを戦艦に積むのが気になった。
「無気力化ガスか、装甲服を着れば関係ないであろうに」
「一般市民に危害を与えない為では無いでしょうか?」
「確かに同盟で有れば、考えられるが、果たしてそれだけであろうか」
「確かに、しかし将兵がそれほど無気力化できますかな?」
「だからこそだ、奇抜な手を使うやもしれん」
「では、レムシャイド伯にありのまま伝えますか?」
「うむ。同盟の戦力数に対しては少なく伝えておけ、同盟にも損害を与えておきたいが与えすぎも不味い、何分にもバランスが必要だからな。ただしミサイル艦と無気力化ガスについては、その傷口へ陸戦兵力を進入させると有るから、イゼルローン要塞が万が一にも落ちたら、フェザーンとしても帝国の内情を知られすぎると、商売上《ぼったくり》も不味いからな、確実に伝えておくのだ」
「わかりました」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ