89部分:第十三話 詰所へその三
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第十三話 詰所へその三
「私家岡山よ」
「はい」
「それも岡山とかじゃなくて瀬戸内海の方の」
「海のすぐ側なんですね」
「そうよ。だから大教会まで行くのも結構大変なのよ」
何か先輩は行き来に結構苦労されているみたいです。
「岡山から大阪まで。時間がねえ」
「私も。実家は神戸なんで」
大教会は大阪です。しかも大阪市じゃないのでこれが結構。
「行き来大変なんですよね」
「どうしてもね。場所が離れている教会ってあるわよね」
「ですよね」
これは仕方ないことです。全国に教会がありますから。
「ちっちのところの奥華って岐阜とか広島にも教会多かったわよね」
「はい、特に広島ですね」
奥華は広島にも結構系列の教会があります。
「多いですよ」
「うちも広島に系列の教会あるけれどね。それで海はよく連れて行ってもらったわ」
「海ですか」
「中学校の時からかしら。海行ったら大変なのよ」
先輩は眉を顰めさせちゃいました。それで仰ることは。
「男の子があれこれって声かけてきて」
「ああ、やっぱり」
わかります。先輩みたいな人が海にいたら。海だとやっぱり。
「水着ですよね」
「ええ、それかラフな格好だけれど」
「だからですよ。絶対に来ますよ、それって」
それを先輩にも言いました。
「先輩胸だってあるし背だって」
「そんなに大きいかしら」
「私から見ればありますよ」
何か高井先輩にしろ長池先輩にしろ背も結構あるように私からは見えます。実際のところは女の子としてはあまり大きくはないそうですけれど。
「普通に男の子寄ってきますよ」
「そうなの」
「だって普通におぢば歩いていても目立ちますから」
長池先輩と一緒に歩いていたらそれこそ。美人二人で目立つことこの上なしです。
「それで水着とかになったらナンパしてくれって言ってるようなものです」
「私、そういうのに慣れていなかったから」
「そうなんですか!?」
「小学校の頃はよくブスだって言われていたのよ」
全然本当のことには思えません。嘘じゃないかって本気で思いながら聞いています。
「そう・・・・・・ですか?」
「唇が厚いから。それに声だって」
「奇麗な声ですよ」
私は何かいつもアニメ声だって言われますけれど高井先輩の声って高くて奇麗で。所謂ソプラノで凄い目立つ声なんです。
「本当に」
「そう言ってもらえると嬉しいけれどよくからかわれたのよ」
「それって目立つからじゃないんですか?」
私にはそうとしか思えません、はい。
「だったらいいけれど。あまり顔とかは気にしないようにしているの。何か考えたらそれだけ子供の頃のこととか思い出しちゃうし」
「わかりました。ところでですね」
「ええ」
ここで私が話を変えると先輩は
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