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夢幻水滸伝
第四十七話 越前にてその十四

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「天の星でもかなり高位の者で」
「強いんやな」
「そうです、ですから侮れません」
 東国もというのだ。
「国力、兵力、技術、星の者の数でも我々が優位にありますが」
「それでも油断は出来ん」
「油断すればそこに隙が出来ます」
「そやな、それでそこからな」
「敗れますので」
 太宰は中里に簡潔な言葉で述べた。
「ですから東国との天下を賭けた決戦の時も」
「一切やな」
「油断せず全力で向かい」
 そうしてというのだ。
「勝ちます」
「そうしてくんやな」
「獅子は何故強いか」
 ここでこうも言った太宰だった。
「それは常に全力で戦うからです」
「それでやな」
「強いのです」
「どんな相手にも絶対に手を抜かん」
「そうした獣なので、です」
「強いんにゃな」
「相手が自分より弱いと見て侮るなぞ」
 そうしたことはというと。
「所詮それまでの者です」
「程度が低いか」
「そうした輩は何でもありません」
「まあしょうもない奴やな」
 中里もこう言った。
「そうした奴は大抵しょうもないうえに碌でもない」
「下らない輩ですね」
「そうしたものやからな」
「我々は何があろうともです」
「相手は侮らず」
「全力で向かい」
 そうしてというのだ。
「倒します」
「どの勢力もやな」
「そうしますので」
「東国もやな」
「倒しそして」
「日本統一やな」
「それを果たし」
 太宰の言葉はそこから先があった、彼にしても関西の星の者達も既にそこから先を念頭に置いているのだ。
「そうしてです」
「次は太平洋やな」
「どの勢力も全力で挑んできます」
「派手な戦になるな」
「主力同士の。ただ」
「ただ?」
「どの勢力も考えていることは同じです」
 ここでこうも言った太宰だった。
「南洋、中国、アメリカ、中南米の何処もが」
「ああ、太平洋の覇者になることやけどな」
「太平洋の国土も産業もです」
「全部やな」
「出来るだけ無傷で、です」
「手に入れることやな」
「そのことを考えています」 
 どの勢力もというのだ。
「折角統一しても太平洋の国土も産業も崩壊していると」
「何もならんな」
「ですから出来るだけです」
「国土も産業もやな」
「無傷のままです」
「統一するべきやな」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「まさに決戦になろうともです」
「その決戦で、か」
「全てを終わらせてです」
「勝ち残った勢力が覇者になるんか」
「軍勢を徹底的に叩いても再建は楽です」
 太宰は敗れてもその場合はとした。
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