暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2020話
[3/5]

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さびをメインに使っている、ちょっとお高めのワサビだったりする。
 普通のチューブワサビが1本100円前後なのに対して、498円。
 うん、5倍近い値段の高級ワサビだ。
 いや、スーパーで見つけた時は、正直どうしようかと思ったんだが……別に金に困ってる訳じゃないし、話の種にも丁度いいと考えて、結構な数を纏め買いしたんだよな。
 ぶっちゃけ、そんな真似をするなら専門店で本わさびを買えばいいだけなんじゃないかって、後になって気が付いたが。
 新鮮さという意味でも、空間倉庫の中に入れておけば悪くなるような事はないんだし。
 ともあれ……100gのステーキを焼き、焼きそばの時とは違って紙の皿に盛りつけ、ワサビ醤油を渡す。

「美味っ! うん、美味いなこれ」

 客はそう言い、満足してから焼きそばを追加で注文して去っていく。
 A5ランクの肉である以上、当然のようにその値段は相応に高い。
 おかげで儲け的な意味ではかなりのものになったのだが……今の客は社会人らしく、あっさりと金を払ったな。

「アルマー、サザエの壺焼きを頼む!」

 また新しい客から注文が入る。
 ……俺の前に鉄板を任されていた奴が、かなり大変だったって言ってたけど……それは間違いないな。
 素直に、焼きそばだけとかにしておけばよかった。
 もっとも、サザエの壺焼きはそう難しくはない。
 醤油と酒を混ぜた調味料を、サザエの中に入れて、後は鉄板の上に置いておけばいいだけだ。
 調味料が入れられた瞬間、サザエの蓋はすぐに閉まる。
 ……いやまぁ、いきなり醤油やら酒やらを自分の家の中に入れられれば、そんな風になるのも当然だろうが。
 ともあれ、そのサザエを鉄板の上に置いておけば、やがてその熱で壺焼きが完成する。
 実際には、サザエの身を取り出して切り分け、それをまた貝の中に戻す……といった手間を掛けた方がいいのかもしれないが、学園祭でそこまで手間を掛けるのもどうかと思うので、完成した壺焼きに太い爪楊枝……むしろ短い串? と一緒に客に渡す。

「美味い! これ、本物のサザエじゃん」

 その言葉に、偽物のサザエもあるのか? と一瞬思ったが、取りあえず今はそれよりも他の料理を焼いていく必要があった。

「アワビの地獄焼き、注文入ったけど、まだある!?」

 その注文にクーラーボックス――ただしかなり巨大な奴――を確認すると、そこにはアワビがまだ10個以上ある。

「問題ない」

 そう言いながら、アワビを鉄板の上に置く。
 すると、まだ生きているアワビがその熱を嫌がって踊り出す。

『おおおおおおおお』

 こんな風にして踊るアワビというのを初めて見たのか、屋台の周りにいた客達がそろって感嘆の声を上げた。
 まぁ、金持ちならまだし
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