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SAO−銀ノ月−
「『あるばいと』として当然です」
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うに。

「総員、攻撃開始!」

 それはキズメルにも、他のエルフたちも分かっているだろう。それでも仇敵である大樹を打倒せんと、雄々しい叫びとともに戦闘は開始された。

「ショウキくん、アルゴさん!」

「見物って訳にはいかなさそうだナ……」

「プレミアは下がっててくれ。危ないから」

「分かりました。がんばってください」

 もちろんそれらをただ見ていることなど、ショウキたちもすることはなく。小さく礼とともにエルフから借りていた馬から降りたアルゴも、ストレージから新たにクローを装備し直して。人数はキズメル率いるエルフたちのおかげで、ボスを倒せるほどの人数は揃っているが、問題はやはり石化の呪い。

 ……ただし勝機がないわけでもない。

「でりゃあ!」

 片手剣を振りかぶり攻撃を開始するエルフたちに対して、呪いの大樹は一歩たりとも動くことはなかった。ただその生い茂った葉を、カッターのように全方位に向かって発射したのみだ。

「ぐっ!?」

 幾つかは後方にいるエルフの弓兵が見事に撃ち落としてみせるものの、大樹に宿る葉の前には焼け石に水も同然であり。カッターがごとき葉にエルフ自慢の鎧も切り裂かれ、切り傷から石化していくことに動揺し、動きの止まったエルフの一人に、大樹がその呪いを直接的に浴びせようとゆっくりと腕を動かした。

「下がれ!」

 動きを止めてしまったエルフと彼を掴まんと腕を伸ばす呪いの大樹。その間にショウキは割って入ると、生まれながらに火炎を纏った大剣を、カウンターがてら叩き込んだ。ボスモンスターとはいえ樹は樹であり、火炎攻撃ならば少しは聞くかとも思ったものの、浅慮だったかすぐに鎮火してしまう。

「なら!」

「プレミア、ユイ、ちょっと手伝ってくれ! キズメルも!」

「はい!」

 ならば、と。ずっと呪文を唱えていたアスナの、その詠唱の長さに比例する強大な氷魔法が側面から炸裂する。一瞬にして呪いの大樹の両手両足を凍らせ、石化の呪いの大元と身動きを封じることに成功する。そうして一斉攻撃……ではなく、次なる攻撃のためにショウキは三人に頼みごとを出していく。

「もってきナ!」

 しかも身動きが出来なくなったとはいえ、全方位に発射する葉のカッターがあっては、やはり近づくことすらままならない。それでも近接攻撃に踏み込もうとしていたメンバーと弓兵の援護により、葉のカッターが比較的薄いところから、アルゴが飛翔してボスに肉薄する。そのままカッターを生成している樹木に向かって、ファイヤーボール――などといった洒落たものではなく、火炎瓶がしこたま投下されていく。

「ショウキ!」

「頼む、キズメル!」

「ああ! 総員、投擲!」

 ただし火炎瓶だけでは火力が
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