暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2019話
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 9月18日、金曜日……明日には学園祭が行われるという日だったが、教室の中に広がる雰囲気は重い。
 既に5時限目になっているのに、朝からずっと暗い雰囲気のままだ。
 それも当然だろう。現在台風が日本に近づいてきており、しかもそれが東京直撃コースなのだから。
 おまけにその台風はかなりの勢力で、雨や風共にもの凄い感じになっているらしい。
 少なくても、今日の朝のニュースでは土砂降りと表現するのに相応しい雨が降っていた。
 現在も、一応学園祭前日の午後の授業ということで、明日の準備という事になっているのだが……クラスの中でやる気がある者はそこまで多くはない。

「チドリの奴、大丈夫かな」

 ……まぁ、若干名それ以外の事に気を取られている奴もいるのだが。
 さて、正直なところこれからどうするのかを迷ってしまう。
 ぶっちゃけ、俺なら台風をどうにかする事が出来たりするのだ。
 台風の原理というのは幾つかあるのだが、今回やってきている台風は温帯低気圧の台風だ。
 簡単に言えば、暖かい空気と冷たい空気によって生み出された台風。
 それが消滅する為には、台風の中心を暖かい空気にして熱帯低気圧にする方法がある。
 ……そして、俺は炎の扱いを得意とする混沌精霊。
 そう、つまり台風を熱して強引に熱帯低気圧にするという、普通に気象予報士とかの勉強をしている者であれば、何その馬鹿な方法と言ってもおかしくない手段が採れる。
 あれ? 違ったか? 確か士官学校で習った時はそんな感じだったと思うんだが。
 まぁ、どのみちそれが間違っていても、俺の炎は普通の炎ではなく。魔力の籠もった炎で、混沌精霊という存在の放つ炎だ。
 取りあえず白炎を使えば、温度云々という訳ではなく、台風その物を燃やしつくす事はそれ程難しくはない。
 勿論、そのような真似をすれば俺というこの世界にとってのイレギュラーが広く知られてしまう可能性がある。
 だが……幸いにも、俺には世界でも有数の大企業たる桐条グループという後ろ盾があった。
 勿論それでもちょっかいを出してくるような奴はいるかもしれないが、桐条グループの忠告に耳を貸さないような相手であれば、それこそ俺がそこまで気にしてやる必要もないだろう。
 問題は、正直なところ俺がそこまでして台風を消滅させる意味があるのかと、そういう事だが……

「ちょっとアクセル。看板の端の色がむらになってるわよ。しっかりと塗りなさいよ」

 ゆかりの声に我に返り、色むらがないように看板を塗っていく。
 今日が最後という事で、屋台も今日で完成させる必要がある。
 教室の中には台風のせいであまりやる気がない者もいるが、ゆかりはしっかりと自分のやるべき事をやっていた。
 ……そうだな。ゆかりが楽しみにしているんだし、そもそも俺
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