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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第39話 学園祭
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悲しみに暮れる人々の前に眩い光が現れた。その光は空の女神エイドスで人々の後悔と懺悔を聞き届けると奇跡の力でセシリア姫を蘇らせた。そしてその後はオスカーとユリウスはいずれ姫をかけて正々堂々と戦う事を誓いセシリア姫が決闘の勝者を譲られたオスカーに口づけを交わす。


『空の女神も照覧あれ!今日という良き日がいつまでも続きますように!』
『リベールに永遠の平和を!』
『リベールに永遠の栄光を!』


 そして舞台幕が下りて劇が終わる。辺りには大きな拍手の嵐が鳴り響いた。


「凄かったね〜」
「お姉ちゃんたちもかっこよかったしお兄ちゃんも綺麗だったね」
「ぐすっ、オイラ泣いちゃったよ……」
「素晴らしい劇だったよ。それにしてもヨシュア君は僕が見込んだ通りの逸材だったねぇ。写真とか売ってないのかな?」


 俺たちは満足した表情を浮かべてエステルさん達がいる舞台裏に向かった。


「クローゼ姉ちゃん!オスカー、スッゲーカッコよかったぜ!」
「ふふ、ありがとう」
「エステルさんもすっごく良かったですよ!ユリウス様〜?」
「ホント様になってたね」
「ちょ、ちょっとマリィ……フィルもクスクス笑わないでよ〜」
「ヨシュア君、凄く綺麗なお姫様だったね。僕、本気になっちゃいそうだったよ」
「本当に絶世の美女でしたね。お疲れさまでした」
「オリビエさんもリート君もお願いだから止めて……結構恥ずかしかったんだから……」


 ヨシュアさんはそういうが一番演技に集中していたと思うんだけどね。まあ本人は恥ずかしがってるしこれ以上は言わないでおこう。


「ふふ、皆で楽しませてもらいましたよ。恋と友情の間で悩みながら時代の流れに立ち向かっていくそれぞれの主人公たち……手に汗を握る決闘の果てに待ち受けている悲しい決着……そして心温まる大団円……本当に素晴らしい劇でした」
「いや〜、そう言ってもらえると頑張った甲斐がありますよ」


 眼鏡をかけた女子生徒が照れているのを見てあの劇の脚本を作ったのは彼女のようだと分かった。


「あ、そうだ……ハンス」
「ああ、そうだったな」
「ジル?どうしたの?」
「ん、ちょっと待っててね」


 ジルと呼ばれた女子生徒とその近くにいた男子生徒を連れて舞台裏から出て行った。暫くすると二人が戻ってきて誰かを連れてきた。


「まあ、コリンズ学園長……」
「久しぶりだのう、テレサ院長。せっかく来ていただいたのに挨拶が遅れて申し訳なかった」
「とんでもありません……本当に素晴らしいお祭りに招いて頂いて感謝いたします」


 どうやらこの人はジェニス王立学園の学園長のようだ。


「……事情はクローゼ君から聞いたよ。大変なことになってしまったね」

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