第39話 学園祭
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仲がいいな。
「ねえねえ、エステルくん?僕には何もないのかい?」
「……ツッコミたくなかったから放置してたけどなんであんたがいるのよ?」
「そりゃあ君たちと僕には複雑に絡み合った運命の赤い糸があってそれが必然的に僕たちを……」
「リート君、あたしたち劇に出るから良かったら見に来てよ」
「……だから無視はしないでほしいなー」
エステルさんがオリビエさんの話を無視して放そうとするがそれにオリビエさんが待ったをかけた。
「もう折角放置できたと思ったのに何よ?」
「何で僕がここに来たのか聞いてよ〜」
「面倒くさいわねー。そんなの興味ないわ」
「ガックシ……」
結局オリビエさんはエステルさんに軽くあしらわれてしまった。その後エステルさんたちは劇の準備があるらしくそちらに向かい俺とフィーはオリビエさん達と一緒に学園祭を周る事にした。
「お兄ちゃん、あれ買って〜」
「うん、いいよ」
ポーリィにおねだりをされて俺とオリビエさんはクレープやアイス、ポップコーンを子供たちに買ってあげた。ポーリィとマリィ、ダニエルとは仲良くなれたんだけど……
「クラムは何か欲しい物はないかい?」
「……別にねえよ」
うーん、まだ仲良くなれないか……どうしたものかな。
「リート君、僕には何か買ってくれないのかい?」
「ええ……オリビエさんのほうが年上なのにですか?」
「はは、流石に昨日の出費と子供達に奢ってあげていたら財布が薄くなっちゃったのさ……」
「見栄を張るからですよ。まあいいです、何が欲しいんですか?」
「流石リート君!優しいねえ!」
「調子いいんだから……まったく」
オリビエさんにも何か買ってあげようとクレープ屋台の前に行くと目の前に何だか見た事のある金髪の女性が並んでいた。
「あれ、メイベルさん?」
「あら、もしかしてリート君?久しぶりですわね」
目の前にいたのはボースでお世話になったメイベルさんだった。でもどうしてメイベルさんがジェニス王立学園にいるんだ?
「メイベルさん、お久しぶりです。今日はジェニス王立学園の学園祭に来ていたんですか?」
「実は私、この学園の卒業生なんです。毎年学園祭には顔を出させてもらっていますの」
「なるほど、そうだったんですか」
「それよりリート君こそどういたしましたの?ひょっとしてあなたも遊びにきていたんですか?」
「そんな所です。今日は妹とその友人たちと来ました」
「妹……?」
メイベルさんが俺の隣にいるフィーとオリビエに視線を送る。
「オリビエさんもお久しぶりですわね。あの時は本当にありがとうございました」
「なに、気にすることはないよ。美人の頼みを
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