第39話 学園祭
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いいます。あなたがクローゼさんですね。俺の妹が世話になったと聞いています。本当にありがとうございました」
「私の方こそフィルさんには色々と助けて頂いたので気にしないでください。寧ろ私の方がお礼をいわなくてはならないくらいです」
「孤児院の事ですよね。そういえばその事件についてはエステルさんとヨシュアさんが追っていると聞いていたんですがお二人はこちらに?」
「エステルさんたちなら……あっ」
「うん?どうかなさ……うおっ!?」
「リート君!見つけたわよ!」
「エ、エステルさん!?」
背後から急に現れたエステルさんに肩を掴まれて激しく揺さぶられる。
「聞いたわよ、リート君!フィルってあなたの妹さんだったんですって!?どうしてあたしたちに話してくれなかったのよ!!」
「エ、エステルさん!?そんなガックンガックンしないでください……!気持ち悪いです……!?」
「まあまあ……エステル、そんなに揺さぶったらリート君も話せないよ?」
ヨシュアさんが助け舟を出してくれたお陰で俺はエステルさんから解放された。
「あ、ごめん!あたしったらつい興奮しちゃって……リート君、大丈夫?」
「ええ、大丈夫です……」
エステルさんが落ち着いてくれたようなので俺はフィルについて話し出した。
「俺はカシウスさんにフィルの事を話したとき自分が信頼する人物に捜索させるからこの件については口外しないでくれといわれていたのでエステルさんたちにも話せませんでした。ごめんなさい」
「そうなの?うーん、父さんからしたらあたしたちは信頼できなかったのかしら……」
「まあ僕たちは準遊撃士だし二人は帝国で起きた事件の被害者でもあったそうだから安全のため情報が拡散されることがないようにそう言ったんだと思うよ」
「俺もそう思います。カシウスさんはお二人を何よりも信頼してますしそんなことは思ってないですよ」
落ち込むエステルさんをヨシュアさんと俺で励ました。
「まあいいわ。それにしてもリート君とフィルが兄妹だったなんてね。あんまり似てないから言われなきゃ分からなかったわ」
「俺とフィルは義理の兄妹ですから似てはないですね」
「ん、だから合法的に結婚できる」
「はいはい、そういう冗談は止めなさい」
ブイと指でサインするフィーの頭をポンと叩いた。
「あはは、仲いいのね。ヨシュアも偶にはお姉ちゃんに甘えてもいいのよ?」
「お姉ちゃんぶりたいならもう少ししっかりとしてほしいね。フィルとクローゼに初めて出会った時も前方不注意でフィルにぶつかったんだから」
「あわわ、それは言わないでよ〜」
エステルさんとヨシュアさんのやり取りに俺たちはクスッと笑みを浮かべた。相変わらずこの二人は
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