79部分:第十二話 制服その五
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第十二話 制服その五
「絶対に怪しい奴が周りうろうろするわよ」
「特に三年の人の授業中なんか」
「間違いないわね。それ考えたらプールが室内でもできるのって」
天理高校のプールは屋根が可動式なんです。それで天気のいい時は屋根が開けられるようになっているんです。正直かなり凄い感じです。
「そういうの警戒してかしら」
「宗教の学校だしね」
ここ重要ですね。
「そういうのに警戒しているのね」
「校則も他の学校に比べれば厳しいし」
「そうよね」
それで話はまた制服にも戻ります。
「ミニにしたりするのって駄目だしね」
「男の子だって極端な服ないしね」
「制服の下はわからないけれどね」
「そこは案外皆派手よ」
「そうなのね」
男の子に関してはそうみたいです。シャツのお洒落は重要ってことなんでしょう。私達は白いカッターでその下は地味な下着なんですけれど。東寮は決まりごとが多くて厳しくて下着も色々と言われています。
「見えないところでってやつね」
「そういうこと。それにしても女の子のガードが固いわよね」
「髪だって染めるのはね」
駄目なんです。やっぱり宗教の学校だからです。
「お化粧だってうっすら」
「その体育の服だってそうだし」
「けれど水着はあれじゃない?」
当然女の子の水着です。
「競泳用の水着じゃない」
「ええ」
スクール水着じゃないんです。もっとも最近どうやらスクール水着にも怪しいマニアが多いっていいますけれど。世の中どうなっているんでしょう。
「スタイルはっきりわかるからね」
「あれはあれでまずいかもってことね」
「先輩達なんか特に」
二年の方も三年の方も皆さんスタイルがよくて私達も上級生になればそうなるんでしょうか。その辺りは全然自信がないです。夢物語です。
「そういうのも考えてやっぱりプールに屋根があるんでしょうね」
「でしょうね」
話はそこに戻りました。
「やっぱり」
「それにしても夏暑そう」
「ジャージが?」
「そう思うでしょう?やっぱり」
今度は話がそこに戻りました。
「あのジャージ生地が厚いから」
「服は大丈夫そうだけれどね」
「問題は夏よ。おぢば夏凄く暑いから」
ちなみに冬は凄く寒いです。盆地にあるので。
「むれそう」
「もうあれ着ていたら暑いしね」
まだ上着すら脱いでいないのにそうなんです。暑いこと暑いことって。
「困ったことにね」
「露出少ないのは個人的にいいけれどね」
「男の子も道着大変そうだし」
「道着?」
彼女はそれを聞いても何のことかわからないようでした。
「何それ」
「柔道のあれよ」
わかりかねていた彼女にこう言ってあげました。
「あれも夏はかなり暑いらしいわよ」
「ああ、あれね」
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