ペルソナ3
2018話
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っていた順平と、鉄板料理の屋台のアイディアを出して、実際に学園祭の時は調理する俺。……さて、この状況で発言権があるのはどっちだろうな」
「ぐっ……」
俺の言葉に、順平が声も出せずに黙り込む。
まぁ、順平の場合は手伝いたくなくて手伝っていなかった訳じゃなく、タカヤや幾月達に監禁されていたから準備に参加出来なかったんだが……それは秘密にするように言われているのだから、それをこの場で言える筈もない。
結局数秒黙った後、しょうがないと両手を上げる。
「お手上げ侍だ」
「何よ、それ」
順平の妙な言葉に対し、ゆかりが素早く突っ込みを入れる。
いやまぁ……うん。取りあえずお手上げ侍に関しては、俺は何も言わないでおこう。
ここで妙な突っ込みを入れれば、話が変な方向に飛んでいくだろう。
「はいはい、皆、座ってね。朝のHRを始めるわよー!」
タイミングよく鳥海が姿を現し、そうして何だかんだで順平を含めて俺達は自分の席に戻るのだった。
「順平、その板はこっちに持って来てくれ! 絵を描く時に描きやすいように、横にして置いてくれよ!」
「分かった!」
学園祭が近くなれば、当然のように授業を潰して学園祭の準備をする事も多くなる。
そんな時間……順平は、友近が言っていたように、主に力仕事に駆り出されていた。
もっとも、順平も自分が休んでいる間にクラスの準備が進んでいて、殆ど協力出来なかったと気にしているのだろう。
特に文句を言うような事もなく、友近の指示に従って木の板を教室まで持って来ていた。
この板が何に使われるのかと言えば、屋台の……そう、デコレーションと表現すればいいのか?
屋台を飾り付ける鎧的な感じの奴だ。
それと、看板とかそういうのもある。
そんな訳で、何だかんだと屋台の準備は苦労しながらも進んでいた。
「……有里、上手っ!」
有里が描いている看板の下書きを見て、思わず呟く。
看板は、当然のように直接ペンキとかで描くのではなく、最初は鉛筆とかで下書きをする必要がある。
そして、それをするよりも前に、どのような看板にすべきかというのをクラスの中で絵が上手いという面々を集めてコンペをやったのだが……明らかに、美術部の描いたデザインより、有里の描いたデザインの方が上手い。
いやまぁ、元々有里は恐らくこの世界の原作の主人公なんだから、絵が上手くてもおかしくはない。
もしかしたら、原作だと美術部に入っていた……という可能性も、否定はできない。
「きゃーーーーっ! 有里君、凄いじゃない」
「本当、凄い上手い……ね、もし良かったら、私の絵も描いてくれないかな? その……もし有里君が望むなら、ヌードでも……」
「ちょっと、何を抜け駆けしてる
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