猫娘と雄英体育祭編
NO.023 お昼と轟の過去
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個性だったのにどうやったらそこまで強くなったのか知りたくなってな。それで交換条件ってわけじゃねぇけど……よかったらお前を鍛えてくれたのは誰か教えてくれねぇか? 俺の予想が正しいならこんな短期間でそこまで上げてくれるのはどうやっても該当するのは一人だけだからな。この間見たが一緒に昼飯食べるような仲が普通な訳ねぇしな」
「っ!」
出久は思った。
ワン・フォー・オール以外の事は大体見透かされていると。
それで轟の事情を聴いた後でどう答えたらいいかと悩んでいるがなかなかいい回答が思い浮かばない。
「その……」
「別に話せないんならそれでも構わない。だが、俺の予想が正しいんだったら……俺はお前にも勝たないといけない。氷だけの力でな。時間を潰しちまって悪かったな」
それで轟はその場から離れて行こうとするが出久が声を出す。
「轟君! うまく言えないんだけどね……僕も君には負けないよ。いろんな人たちの助けがあって今の僕があるんだ……だから。それにできることなら轟君にも全力を出してもらいたい。そうすればきっと君の悩みも解決できるかもしれないから」
「……ああ。右だけでの全力で相手をしてやるよ」
「そうじゃないの! エンデヴァーの個性を引き継いでいたとしてもそれはもう君の―――……」
大事な事を出久は伝えたかったけど、もう轟はその場を離れて行ってしまっていた。
こんな時に大事な事をしっかりと伝えられなかったことに出久は少しだけ後悔の念を感じていた。
さらにはそんな二人の会話を爆豪が隠れて聞いていた事など出久達は知る由もないだろう。
そんな会話をした後で食堂に戻った出久はお茶子に少し心配そうな表情でこう言われた。
「デクちゃん。轟君となにかあったの……? とっても深刻そうな顔してたよ」
「うん、まぁ。でもこれは親しい人にも話せない内容だから、僕だけでどうにか解決してみるね」
「思いつめないでね? いつでも相談に乗るよ」
「ありがとう、麗日さん……」
どうにかそれで笑顔を浮かべるくらいには気持ちが回復した出久。
そこに峰田と上鳴がやってきた。
「おい緑谷に麗日! なんか相澤先生からとある話が来てんぞ!」
「そうそう。相澤先生を怒らせると怖いから従っておいた方がいいぜ!」
二人はそれで怪訝そうな表情を浮かべながらも内容を聞く。
出久は思った。
「(相澤先生、本気ですか!?)」と……。
それからお昼も終わりレクリエーションが始まったのだが、そこでなんと1−A女子全員がチアガール姿で登場していた。
それにはさすがの相澤も呆れの声を上げて「なにしてんだ、あいつら……」と呟いていた。密かに出久の姿に何かの感情を覚えていたが顔には出さないでいる。
ちなみにしっ
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