ペルソナ3
2017話
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数日の訓練に匹敵するって……」
あー……なるほど。
まぁ、その手の話はそれなりに聞く。
そして、決して嘘って訳じゃないのも事実だ。
だが……数日の訓練に匹敵する程度であれば、それこそ普通に訓練をした方がいいと思うけどな。
「実戦という意味なら、別にシャドウとの戦いでも十分だと思わないか? シャドウとの戦いだって、十分命懸けの戦いなんだから」
「わん、わんわん!」
俺の言葉に、コロマルも同意するように鳴き声を上げる。
コロマルにとっても、シャドウとの戦いというのは紛れもなく実戦なのは間違いないと、そう示しているのだろう。
最初こそ山岸の護衛としてエントランスに残る事が多かった天田だが、最近では普通にタルタロスに挑戦している。
……もっとも、有里達のように最前線という訳ではなく、ある程度低い階だが。
それも、荒垣というお守りがついての事らしいし。
ともあれ、実戦経験という意味では十分そちらで間に合っている筈だ。
「……分かりました」
やがて、不承不承といった感じではあったが、天田は俺の言葉に頷きを返す。
俺の場合は、人を殺すのを躊躇うようなつもりはない。
だが、そんな俺の戦闘に対する姿勢が決して正しい訳ではないというのを、俺は自分で知っている。
そもそも、幾ら数多の戦場を潜り抜けてきたとはいえ、人が人を殺すのに躊躇いを覚えるというのは普通の事だ。
それがない俺は、もう普通の人間ではないのだろう。……いや、混沌精霊なのだから人間じゃないのは明らかなのだが。
「さて、じゃあ、そろそろ休憩もいいだろ。訓練を再開するぞ」
「はい!」
ちなみに、俺が天田にしている訓練は基本的には模擬戦あるのみだ。
型の練習とか、体力トレーニングに関しては、普段の……俺との訓練外でやって貰っている。
型の練習とかも重要なのだろうが、そもそも俺のからしてしっかりと槍の型の訓練をした事はない。
……俺の槍の基礎は、それこFate世界でクー・フーリンと戦った時に見たものだ。
それを自己流に調整していったという形か。
ちょっと気になってクー・フーリンの伝承を調べたのだが、クー・フーリンはスカサハという影の国の女王に槍やルーン魔術を教えて貰っている。
つまり、間接的にではあるが俺もスカサハの槍術の系統……という事になるのだろう。
まぁ、あくまでも俺の場合は実戦の中でクー・フーリンの槍術を覚えたようなものだ。とてもではないが、正式にスカサハの系譜に連なる者……とは言えないだろうが。
「行きます!」
だからこそ、俺が天田に槍を教えるのは、俺が習得したように実戦の中でそれを覚えて貰う必要があった。
「来い」
俺の言葉に、天田は槍を手にして一気に前に出
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