金城零二vs幻想殺し・2
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よ」
「おいおいおい、幾ら何でも効かなか過ぎだろ……」
「まぁ、鍛えてるしな」
「いやいやいやいや!そんな簡単な言葉で片付けていいレベルじゃねぇよ!?」
「散々殴ったり蹴ったりしたんだ、そろそろ攻守交代の時間だぜ?」
「まさかの無視!?」
全く、騒がしい奴だ。俺はチラリと神棚の下に飾ってある『物』に視線を送り、位置関係を確認する。急いで近付いても2〜3秒はかかる距離だ。
「遠慮なく行くぜ?卑怯とか言うなよ……なっ!」
「うぁちっ!」
俺は咥えていた煙草を上条の顔面に向かって吹き付けた。大した攻撃にゃならないが、火の点いた煙草が顔面に向かって飛んでくれば、大概の奴は怯む。その僅かな隙を使って、俺は神棚の下へと回り込み、鞘に手を掛ける。鯉口を切り、シュラリと刀を引き抜けば、漆器のように光沢のある黒い刀身がお目見えする。明石謹製・深海鋼の刀だ。
「えっ、ちょ、刀ぁ!?」
聞いてないよ!と言いたげな上条。
「ちゃ〜んと言っといたろ?『反則は無い』ってな」
「…………あっ」
キチンと説明したんだぞ?審判の大淀は。武器の使用も、急所攻撃も、反則にはならないってな。しかもその説明にOKまでしてる。
「まさか、卑怯とは言うまいなぁ?上条クン?」
俺はニヤニヤと嗤いながら、右肩を刀の峰でポンポンと叩く。
「その妙な右腕、実験材料にウチの明石が欲しがっててなぁ。大根切るみてぇにスパッと落としてやっから、暴れるなよ?」
「のおおおおぉぉぉぉぉ!?」
悲鳴を上げながら上条が道場内を走り回り始める。
「あ、コラ逃げんなって」
「あんな事言われて逃げねぇ奴なんているかあぁぁぁぁ!」
ヤベーよ、このオッサンマジヤベーよ、その辺のヤクザとか相手になんねぇ位クレイジーだよ、とかブツブツ言いながら逃げ回る上条。いや、今のお前もヤバさでは中々のモンだぞ?
「だ〜から、逃げんなって。手元狂っちまうだろ……がっ!」
横一文字に刀を振るう。上条は咄嗟にしゃがんで、その斬撃を躱す。が、完全には躱しきれずにセットしたのであろうツンツン頭の毛先が切れる。
「あ、あっぶねぇ……!」
「チッ、外したか。逃げ回んなよぉ……右腕だけ切り落としたらとりあえず勘弁してやっから」
「嘘だぁ!だってさっき振り切ってたもの!上半身真っ二つコースだったもの!」
「ギャアギャア煩ぇよ。別に首落としてから右腕落としてもいいんだぞコラ」
えぇい、面倒臭ぇ。マジでトドメ刺してから腕落としちまうか?そんな事を考えながら、上条の喉笛に向かって平突きを放つ。躱せればそれで良し、死んだらまぁ……そん時だ。すると上条は俺の予想の斜め上の行動に出
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