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おぢばにおかえり
72部分:第十一話 おてふりその五
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時はアイドルかしらと思った位で。岡山の方の教会の娘さんです。
「スタイルだっていいし」
「そうよね。それも凄くね」
「長池先輩は太ってるからって言われるけれど」
「何処がよ」
 彼女はそれはすぐに否定しました。
「あんなスタイルの人って。タレントさん位よ」
「そうよね。凄いスタイルよね」
「絶対に謙遜よ。水着なんか着たら多分凄いわよ」
「水着ね」
「そう、水着」
 彼女は言います。
「それ着たら凄いと思うわよ」
「下着姿見たことある?長池先輩の」
「お風呂場でね」
 こう答えが返ってきました。東寮にもお風呂があります。やっぱり一年生は長い間入るだけの時間はありませんがそれでも毎日入っています。
「見たことあるけれどあれ男の子が見たら」
「一撃よね」
「そうね、それで終わりだわ」
 それだけ先輩のスタイルっていいんです。本当に羨ましい。
「顔もあんなに奇麗だし」
「そうなのよねえ。親神様から二物も三物も与えられているわよね」
「だから羨ましいのよ」
 何か先輩の話だとどんどん出て来ます。
「おぢばって本当に奇麗な人多いけれどね」
「何故かわからないけれど先輩に多いのよね」
「特に三年にね」
「そうそう」
 彼女は私の言葉に頷いてくれました。
「私達は全然なのに」
「けれどいつもこうらしいわよ」
「いつもって?」
 私の言葉に顔を向けてきました。
「三年の人はいつも後輩から奇麗な人が多いって言われるんだって」
「そうなの」
「私も先輩から聞いたのよ」
 こう彼女に教えます。
「いつもこう言われていくらしいわ。天理高校の伝統らしくて」
「そうだったの。何か面白いわね」
「どうしてかはわからないけれどね」
「女の子って十八になったら凄い奇麗になるって言うけれど」
「諺でもあったわよね」
「確かね」
 娘十八番茶もでばなでしたっけ。誰かがそんなことを言っていたような。

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